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【タイ】【知らないと損するタイ進出情報】タイの財閥研究 デュシタニ・グループ

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10551_14013018140018219711その伝統と風貌、利用客の顔ぶれから「タイの帝国ホテル」と表現されるデュシタニ・ホテル。
2年後には開業満50周年を迎える老舗で、それに合わせて建て直し計画も進められている。
タイの著名人の中にはこのホテルで結婚式を挙げたカップルも少なくなく、各地で豪華な新しいホテルが建ち並ぶ中であっても、ここをあえて選ぶ根強いファンが存在する。
そのホテルチェーンは、旅好きだったという一人の女性のアイデアから起こった少し風変わりなタイの財閥だ。

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現在国内外合わせて約30館を展開するデュシタニ・グループ。
創業したのは中国海南島出身の父を持つ、チャナット・ピヤウイという女性実業家だった。
彼女は1940年代半ばにアメリカ留学を体験。
そこで西洋式のホテルサービスを学び、その面白さを知る。
帰国後、一族が持つ土地を借りてバンコク都心部に「プリンセスホテル」という小規模ホテルを開業、家庭的な接客に務めた。

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温かみのある新しいタイプのホテル経営はヒット。
一気に市場のニーズを掴むことに成功すると、チャナットはかねてからの構想であった本格的な五つ星ホテルの建設計画を推進する。
王室財産管理局が持つシーロム通りとラマ4世通りの角に位置する用地を借り受け、その場所にデュシタニ・ホテルを開業させたのだった(70年)。
「タイの帝国ホテル」の異名は王室用地に立つ、そんな経緯からでもあった。

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デュシタニ・ホテルは着実に、その実績と名声を高めていった。
政財界の実力者の子女らがこぞって結婚式を挙げると、その様子を取り上げた新聞や雑誌の報道ぶりを見て、中産階級のタイ人までもが自らの挙式を同じ場所で行うようになった。
取り分け、地方出身者の中で同ホテルでの挙式を望む声が強く、上京した〝お上りさん〟がホテルのロビーに連なる様子はちょっとした風物詩とも言えた。

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こうして、「デュシタニ」の看板は、新たなニーズを求めて80年代には国内の地方都市へ、そして90年代にはアメリカやヨーロッパなど海外にも広がっていく。
アメリカ留学で学んだホテル事業のノウハウが半世紀以上の時を経て、海を渡って故郷に戻って来たと当時話題になったほどだった。

この記事を書いた人(著者情報)

kobori

2011年11月、タイ・バンコクに意を決して単身渡った元新聞記者。東京新聞(中日新聞東京本社)、テレビ朝日で社会部に所属。警視庁記者クラブで2・4課担当を通算4年経験。銀行破綻などの各種金融事件、阪神大震災、オウム真理教事件などの取材にも当たった。事件記者出身だが、取材対象は政治・経済、社会、科学、文化までなんでも。日本の新聞、雑誌、タイのフリーペーパーやウェブサイトなどでも執筆中。著述、講演多数。

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