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【タイ・仕掛人インタビュー】しゃかりき432”オーナー清水友彦氏

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Q:タイで事業をしてみて学んだことは?
A:組織作りですね。若いころは、マニュアル大嫌いのワンマン社長。自分が面白いと思うこと、良いと思うことが常に最優先。でも、それは裏を返せばスタッフへの「押し付け」と何ら変わりなかった。そのことが、ちっとも分からんかった。

一方で、ここはタイ。外国では、そんなことも通じない。スタッフが楽しく、生き生きと仕事ができる環境作りが何よりも大切だと考えた。社宅の手当や、味を均一化するためのセントラル・キッチン制の採用も、スタッフの負担を減らすのが目的の中心やった。日本人がいなくても、日本語を使わなくても店が回る環境整備が何よりも必要と考えたんですわ。

shimizu

Q:赤提灯にも書いてある「勝ちパターンを作る」というのは?
A:日本時代に師匠が一人いてねんけど、もともとはこの方が言っていた言葉なんですよ。「清水、勝ちパターンを作れよ」ってね。でも、日本にいたころは、なんのことだかさっぱり分からなかった。

2年ごろ前かな、その師匠がタイまで激励に来てくれたことがあった。「師匠、最近、ようやく分かってきたような気がしますねん」。そう言うと、師匠はアソーク本店の半地下街を一通り見渡してニヤリ。「この通りは間もなく、しゃかりきのモアイ像でいっぱいになるな」って。実際にそうなったし、嬉しかったなあ。

規模や人が大きくなれば、当然にブレも出て来る。それを頭から抑え込むようではダメ。オーナーといってもできることは、ほんのごくわずか。組織作りをしっかりして、スタッフと力を合わせること。これが俺の勝ちパターンなんだと、最近つくづく思ってますねん。

Q:タイで、ここまで来れたのはどうしてだと?
A:失意の底にいた自分と、同じように日本で悩み苦しんでいる人と、実のところなーんにも変わらないと思っています。あのまま大阪で店を続けていたら、おそらく先は見えていた。あれ以上は、どうしようもなかった。その意味では、チャンスを与えてくれたタイやタイの人々、出会った全ての人に感謝ですわ。

でも、周りの感謝だけで、ここまで来たかというと、それも違う。悩み苦しみながらも、俺にはまだ行動する力だけは残っていた。動くことだけはできた。それだけの違いです。だから、決して諦めないでほしい。踏み出してほしい。俺が言えることは、ただそれだけのことなんですよ。(了)

この記事を書いた人(著者情報)

kobori

2011年11月、タイ・バンコクに意を決して単身渡った元新聞記者。東京新聞(中日新聞東京本社)、テレビ朝日で社会部に所属。警視庁記者クラブで2・4課担当を通算4年経験。銀行破綻などの各種金融事件、阪神大震災、オウム真理教事件などの取材にも当たった。事件記者出身だが、取材対象は政治・経済、社会、科学、文化までなんでも。日本の新聞、雑誌、タイのフリーペーパーやウェブサイトなどでも執筆中。著述、講演多数。

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