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【カンボジア】日系宅配弁当「TAKE CHAN」オーナーにインタビュー

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2018年9月にプノンペンでオープンした、日本人経営の宅配弁当「TAKE CHAN」。

彩り良く、栄養バランスを考えて作られたお弁当を日替わりで楽しめるということで、現地で働く日本人を中心に大好評。
職場から毎日ランチタイムに注文される方など、リピーターも続出しています。

今回は、オーナーの中川 亮佑氏(以下、中川氏)を訪ね、出店の経緯や、人気の背景にあるお弁当作りのこだわりなどをお伺いさせていただくことができました。

社員食堂から派生した宅配弁当事業

プノンペンで5年程前から金融・教育・人材分野で事業展開する、NEICグループの社員食堂として始まった「TAKE CHAN」。

当初は、カンボジアの地方出身従業員たちの健康を気づかう中で管理のために運営されていた社内サービスでしたが、外部向けにも展開することになり、スタートしたのが宅配弁当事業だったといいます。

「社員食堂は今でも継続していますが、もっと多くの方に食べていただきたいという想いから宅配事業を始めました。」

日本では理学療法士として8年程病院などで働いていた他、専門学校教員に従事していたというオーナーの中川氏。

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オーナーの中川氏

アスレティックトレーナーの資格取得のために通っていた学校で、栄養学も学んでいたそう。
2018年初頭にカンボジアを訪れた際、NEICグループとの出会いがあり、「TAKE CHAN」の事業展開を担うことになりました。

「もともと栄養学に強い関心を持っていたのですが、NEICグループに出会った時、栄養を摂れるだけでなく美味しく食べられるご飯を提供する事業をやってみたいと思ったのです。
病院に勤務していた際には、食生活の乱れから体を壊す方を見てきましたし、ただ野菜が並んでいるだけで美味しくないご飯を目にする機会も多かったので。」

この経験から、心身がよろこぶ食事を提供することを目指しているといいます。

「健康を保つためには、栄養素を摂ることはもちろん大事ですが、食べた時に『美味しい!』と感じることで心が元気になることも大切だと思うのです。」

熟練料理人と栄養学のプロが考案する、味と栄養バランスにこだわった日替わり弁当

出店するに当たり、デリバリーを行っている日系飲食店や健康志向のローカルフード店を事前調査したという中川氏。

「TAKE CHAN」の強みについてお話してくださいました。

「前日の朝に届いた食材を翌日には出し切るというサイクルで、新鮮なものだけをご提供しています。
また、日本の老舗料亭で長年料理人として勤めていた者がメニュー開発・技術指導をし、管理栄養士とドクターが栄養面で監修している点は大きな強みではないかと思います。
私自身も栄養学の知識をフル活用していますし、各分野のプロが集まった運営体制には自信を持っています。」

現在提供しているメニューは、$2.0(約220円)と$5.0(約560円)の日替わり弁当。

$2.0(約220円)のお弁当は、カンボジア人をターゲットとした味付け・価格で開発されたものとなっています。

「$2.0(約220円)の方は6品入っていますが、シンプルな調理で、比較的濃いめで分かりやすい味付けをするようにしています。
毎日30〜40個程販売しており、お客様は日本人:カンボジア人=8:2くらいの割合でしょうか。」

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$2.0(約220円)のお弁当:オムライス

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$2.0(約220円)のお弁当:豚丼

一方、$5.0(約560円)のお弁当は、日本人好みの味付けで品数も充実のメニュー。

「$5.0(約560円)の方は、栄養バランスにこだわることはもちろん、“とにかく美味しいものを”というコンセプトで作っています。
肉や魚を使った主菜が1品、野菜メインの副菜が4品に、フルーツがついています。
毎日20〜30個程販売しており、お客様の約95%が日本人となっています。」

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$5.0(約560円)のお弁当:ドライカレー

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$5.0(約560円)のお弁当:油淋鶏

主菜、副菜ともに各約30種類を組み合わせ、1ヶ月間毎日食べても飽きのこないメニューを日替わりで提供しています。

基本の配達エリアは、営業所のあるトゥールトンポンエリアからおよそ5km圏内まで。
さらに先のエリアについても、15km圏内程までは外部の提携デリバリーサービスによって配達可能だということです。

配達料金は距離によって異なりますが、$1.0(約110円)〜$3.0(約330円)ほど。
電話、Messenger、LINEなどで営業所に連絡を入れることで、注文が可能です。

一度口にしたら分かる安定の美味しさで、リピーター続出

オープン当初には、自らプノンペン市内にある企業のオフィスを周り、1軒1軒飛び込み営業をしていた中川氏。

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自ら配達に出向く中川氏

「いくつかお弁当を無料でお渡しし、試食いただいていました。
食べていただければ、良さを実感していただけると思ったので。
リピーターのお客様の中には、その時食べてくださった方が多くいらっしゃいます。」

オープンから半年程経過し、売上は順調に伸びてきているといいます。
全体の約8割がオフィスからの注文で、希望するスタッフ分を毎日まとめて注文されるお客様もいらっしゃるとか。

また、大きな会議やバスツアーを開催する際などに、数十個単位でまとめて注文されるお客様もいらっしゃるそう。

「お客様からの声としては、とにかく『美味しい』という味に対する評価が一番多いですね。」

日本では、ランチタイムに複数の品をバランス良く食べられる定食やお弁当の文化が根付いていますが、カンボジアではそうはいかないもの。
栄養の偏りが気になりつつも打つ手がなかった方たちにとって、「TAKE CHAN」のお弁当は待望のランチメニューだといえるでしょう。

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筆者が注文した、$5.0(約560円)のお弁当(鯖の味噌煮、茄子とトマトのサブジ、蓮根とパプリカのきんぴら、今日のサラダ、今日の酢の物、カットフルーツ)
バラエティーに富んだ味付けで、複数の野菜を楽しめるのがうれしいところ

「米と野菜はいずれも炭水化物を含む食品ですが、お米をたくさん食べる一方で野菜を少ししか食べないという方が多いので、これらのバランスを整えることを意識してメニューを考えています。
また、炭水化物、タンパク質、食物繊維、脂質といった栄養素を偏りなく取り入れられるよう、栄養計算も抜かりなく行なっています。」

2019年3月にはメニューの改変を実施。
改変のポイントはどのようなところにあったのでしょうか。

「今よりもっと様々な層の方に食べていただきたいという想いで改変を試みました。
味付けを変えたり、好き嫌いが多くみられる野菜はメニューから外したりしました。
お子様連れのご家族や、日本人以外の外国の方にも、もっと多くご利用いただけるようになると良いなと思っています。」

営業上の苦労はインフラ面の難点がメイン

カンボジアで開業・営業する上での苦労は「さほど思い当たらない」という中川氏ですが、お話を伺ってみると、様々な制約を工夫によって乗り越えながら進んでこられたことがよく分かります。

「仕入れに関しては、現地のローカル・日系のサプライヤーの両方を使っています。
カンボジアではなかなか入手できない食材もありますが、仕入れられる食材を確認してからメニューを考えるようにしているので、特に困ったことはありません。」

現在、「TAKE CHAN」のスタッフは中川氏を含めて4名。
お弁当の配達は9割方中川氏自らが行い、カンボジア人スタッフ3名は調理・清掃担当だそう。

「私自身が配達に伺うことで、顔を知っていただくことが重要だと思っていますので、配達はあえて自分でやっています。」

カンボジア人スタッフとのコミュニケーションを取る上での難点はないのでしょうか。

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調理はカンボジア人スタッフと一緒に確認しながら行うという、中川氏

「ある程度日本語を理解できるスタッフを採用しましたが、言語で正確に伝わっているのは5割程でしょうか。
そこで、細かい指示は言葉だけで出さないことに決めたのです。
一緒に調理工程などを見せ合いながら、「これは少し濃い」「これは塩からい」といったように、その場で逐一確認するようにしたら特に問題はなく、やりづらさも感じないですね。」

その他、カンボジア人の特性を踏まえて工夫していることもあるとのこと。

「一度に複数のことを同時に行うのが苦手なところがあるので、伝えたいことがあっても一気に言わず、一つのことが終わってから言うようにしています。
同時に課題を与えすぎるとクオリティも下がってしまうので。
ただ、こちらが伝え方を工夫さえすれば、日本人とやり取りするのと特段変わらないと思いますし、人材に関してはカンボジア出店の大きなハードルにはならないと思います。」

運営上の大きな苦労はないようだが、環境・インフラ面では、カンボジアならではの難点に頭を抱えることもあると言います。

「高温、虫の多さ、停電などは飲食店運営上のリスクにはなりますね。
ここのところ、電力不足により連日計画停電があり、営業できないばかりか、冷蔵庫の中身を全部廃棄せざるを得ない状況がありました。
発電機を導入することで営業できるようになりましたが、停電は周辺国に比べて発電量が少ないカンボジアならではの難点ですね。
また、営業所のある通りにゴミ収集車がなかなか来ないので、大通りまでゴミ出しに行かなければならないことにも結構苦労を感じています。」

より多様な層のお客様に、安全に美味しく食べていただくために

最近、$5.0(約560円)のお弁当の容器をプラスチック製のものから紙製のものに変更をしたそうです。

takechan_11$5.0(約560円)のお弁当に採用している紙製の容器

「お客様から『プラスチックは環境に悪影響ではないか?』という声をいただいていました。
特に欧米のお客様の中には、『プラスチック容器に入っているなら買いたくない』という方も多いのです。
様々な層の方に買っていただくためにも、環境面への配慮は必要だと感じています。」

最後に、これから力を入れていきたいことについてお伺いしました。

「販売個数が増えてきた分、衛生管理にはより一層力を入れていかねばならないと考えています。
暑い国ですから、腐敗や虫の混入などには特に配慮する必要があります。

現在も毎日1時間程かけて清掃していますが、調理器具の煮沸・消毒、スタッフ自身の衛生管理などは、さらに徹底していく方針です。」

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カンボジア人スタッフの皆さんと、メニュー開発・監修者の小竹氏(左から2番目)

さらに、「TAKE CHAN」がカンボジアで事業を行なう大きな目的の一つに、カンボジア人の健康維持があります。

「以前、カンボジアの病院を視察する機会があったのですが、糖尿病の患者さんが非常に多く、現地の方の食生活改善の必要性を強く感じました。
現在は日本人のお客様を中心にご利用いただいていますが、カンボジアの方にもなんとかお弁当をお届けできないかと考えています。
予防医学的な観点で、日常的にもっと栄養バランスの良いものを食べていただきたいのです。
食生活を根本から変えていく必要があるので難しいことではありますが、私たちはそのためにカンボジアで事業をやらせていただいているとも言えますので。
今後の大きな課題ですね。」

 

オープンから半年で、日本人コミュニティーの間では口コミ等で評判が広がり、売上も順調に伸びている「TAKE CHAN」。

お客様の声を取り入れつつ、メニュー・サービス面での改良を日々重ねていることから、今後さらに様々な層から“体に良く美味しい日本のお弁当”として「TAKE CHAN」の名を聞くことになるでしょう。

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■TAKE CHAN
【住所】11C, St. 472, Toul Tum Poung, Phnom Penh
【電話】096 872 6472
【定休日】土曜日、日曜日
※オーダー数次第では、土日開催のパーティー・イベント用にオードブルの注文も可能
【営業時間】10:00〜14:00
【Facebookページ】https://www.facebook.com/TAKECHAN.TTP/

※アメリカドル111.15円にて計算

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