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ベトナムレストラン事業の初期投資

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ベトナムレストラン事業の初期投資

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現在、「アジア全体で日本食ブームが来ている」という報道がメディアを賑わす機会が増加している。それに触発されるように、日本食レストランのアジア進出が続いている。ベトナムでもこの数年、多数の店が出店しており、ハノイ、ホーチミンでそれぞれ500店舗前後の和食店があるとの調査報告が出ている。でははたして、ベトナムで出店する場合、どの程度の初期投資を見込めばいいのだろうか。

まずは出店する際の初期投資について、1:物件取得費(デポジット&空家賃)、2:内装工事費、3:厨房機器&備品費用、4:開店費用(求人、広告費)、5:法人設立&ライセンス取得費、6:調査費用、に分けてみていきたい。

1:物件取得費(デポジット&空家賃)

1:物件取得費は、家賃の5ヶ月分〜9ヶ月分を見込む必要がある。費用内訳はデポジットと空家賃の2つ。まず契約時に支払うデポジット(敷金にあたる)は家賃の2ヶ月分~4ヶ月分が普通である。次に工事期間の空家賃である。工事期間をフリーレントしてもらえるという文化は商業施設を除く路面店ではほとんどない。そのため、営業開始までの工事期間は空家賃が発生する。

また1号店出店は不慣れなことが多いため契約(家賃発生)から設計デザインし、現地施工業者決定まで1ヶ月程はかかる。工事期間は店舗規模によるが当地の平均は2ヶ月~4ヶ月である。よって営業開始までの空家賃として3ヶ月〜5ヶ月が一般的に発生する。合計すると5ヶ月分〜9ヶ月分となる。

具体的に2つのケースで考えてみよう。ベトナムで一般的な物件(4m間口/奥行き15〜20mで2階〜4階建て)の場合、家賃3.000USD前後が多く、物件取得費は15,000USDから24,000USDになる。間口が8m〜12mなど大型物件の場合、家賃は10,000USDを超えるケースが多い。物件取得費は50,000USDから90,000USDになる。

なお賃貸契約期間は短くて2年〜5年程度が平均的である。例えば7年年以上の長期契約をできているケースは非常に稀である。その場合はデポジットが半年〜1年分家賃が一般的。ベトナムでは家賃はドル(USD)で設定されるため、出店する側もドル(USD)の計算になれる必要がある。

2:内装工事費

2:工事費は、現地の日系中堅業者に依頼した場合、平均的な施工内容であれば400〜500USD/㎡が一般的だ。日本の3分の1程度と考えれば良い。例えば100㎡(約30坪)の物件で、400USD/㎡であれば工事費は40,000USDとなる。ローカルの業者に直接発注する場合は同条件で30〜40%程度安くなる。ローカル業者は信用面や納期、品質に対する意識が劣るとされてきたが、この数年は非常にレベルが上がってきており日系業者と遜色ない企業が生まれている。

3:厨房機器&備品費用

3:厨房機器/備品費用は、主に厨房機器が大きいウェイトを占める。厨房機器はベトナムで揃うものと、海外から輸入しなければならないものに分かれる。輸入は主にマレーシアや中国、タイ、日本からである。ベトナム国内で調達する場合は輸入品より安いが少なくとも日本相場の半値程度はかかる。輸入の場合は関税が入るため日本相場の何割増しを覚悟しなければならない。備品では、レジやユニフォーム、ショップカード、メニューブック、皿などはローカル会社をうまく使えば、日本の3分の1程度のコストで揃えることができる。

4:開店費用(求人、広告費)

4:開店費用のうち、求人費用はローカルスタッフを数十名採用する場合、求人メディアに広告出稿することが多く、費用は500〜1,000USDとなる。マネージャークラスを人材紹介会社から採用する場合は通常、月給の2〜3ヶ月分の手数料がかかる。 オープン告知は従来の手法である現地フリーペーパーへの広告出稿に加え、最近ではFBを活用したインフルエンサーマーケティングを行う企業が出てきた。こちらはせめて1,000〜2,000USD程度は予算を組みたいところである。

5:法人設立&ライセンス取得費

5:法人設立&事業ライセンス取得費は、ローカル名義法人設立であれば500〜1,000USDで十分である。合弁会社の設立や外資100%のライセンスによる法人設立の場合、5,000〜30,000USD程度が必要と言われている。 さらにレストランの出店運営には、建築ライセンス、営業ライセンス、消防ライセンス、酒類販売ライセンス等の許認可を得る必要がある。こちらは個別ケースとなり一般的相場がない。

6:調査費用

6:調査費用だが、ほとんど調査をしないで出店する企業が後を絶たない。しかし私からは出店を決める前に、そして物件を決める前に、入念な現地視察や短期の現地滞在、消費者調査実施をお勧めする。なぜなら日系飲食企業の進出失敗事例の原因のほとんどが、現地顧客のニーズを無視した、かつ現地競合店を甘く見た出店によるものだからだ。拡大を続けるベトナム外食市場ではあるが、現地顧客の嗜好を無視した出店は単純な日本食の押し付けにしかならず人気を得られない、また競争環境を甘く見た結果、差別化のない、つまり現地マーケットでお客様にバリューを感じて頂けないメニューや価格、立地で勝負に出てしまい、散々な結果で撤退に至るケースが後を絶たない。

実は現地には消費者テストや店舗視察を手伝ってくれるサポート会社が存在する。例えば一般消費者20名を集めたメニュー試食会を開催しアンケートやグループインタビュー実施(1000USD/回)、プレミアム視察ツアー(生きた情報収集のために繁盛店回りだけでなく失敗店を回り原因分析を行う視察ツアー、1,000USD〜/回)などがある。上手にこれらの調査サポートを活用して、現地で勝つ確率を高めて行ってもらいたいと考える。

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