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「ムタヒロ」経営者インタビュー

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この度、オンライン書籍を発売いたしました!
第1弾『海外戦略』に牟田社長のインタビューが掲載されています。
新型コロナのパンデミックをどのように乗り超えたのか、ここでしか読めない内容も盛り込んでおりますので、ぜひ、ご一読ください!

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”ラーメンムタヒロ誕生”

ー 今や国分寺(東京都国分寺市)のラーメン店といえば誰しもがムタヒロ!と答えるほどの人気店ですが、牟田社長が飲食業に興味を持ったきっかけを教えてください。
学生時代に飲食店でアルバイトをしていたので、漠然と飲食店に関わる仕事をするような気もしていましたが、まさかラーメン店を開くとはまったく思っていませんでした。直接のきっかけは、営業として働いていた前職時代、お昼によくラーメンを食べていて、食べ歩いているうちに、「自分もラーメンを作りたい」と思うようになったことです。そこから私のラーメン人生が始まりました。修行するために会社の隣にあった「ラーメン凪」(以下、凪)に行きました。歌舞伎町店のオープンにも関わらせていただいたり、たくさんの経験をさせていただきました。

 

ー 初出店の際「国分寺」を選ばれたのには何か特別な理由があったのですか?
凪時代、通勤途中で国分寺駅を経由していたのですが、乗降客の多い駅だなあ、と漠然と思っていました。当時は「国分寺」と言われて思い浮かぶラーメン店がなかったので、「国分寺と言えばムタヒロ」と言われるラーメン店を目指してスタートしました。現在も国分寺でドミナント出店(チェーン店が地域を絞って集中的に出店する経営戦略)をしています。

 

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”海外進出を果たす”

ー 4年程前、初の海外進出として韓国へ出店されています。当時の状況を教えてください。
当時、海外への出店は検討していなかったのですが、韓国人の常連のお客様から「ムタヒロを海外に出店したい」というお話しをいただき、海外事業がスタートしました。国内ではドミナント出店をしていたため、初の遠方、しかも国境を越えた地への出店となりました。予想はしてたのですが、目が届かないとさまざまな問題が発生します。相談無く勝手に店を移転していたり、味が変わっていたり、メニューに冷やし中華が追加されていたり(笑)。冷やし中華に関しては、知人が旅行で韓国を訪れた際に発見して連絡をしてくれたのですが、おいしいと言っていたのでもうしょうがないな、と。海外に出店する際は、こんな風に、全てがうまくいくとは考えず、許容できることは受け入れることが重要なんです。日本と比較にならないくらいたくさんの問題が出てきます。

 

ー その後、ベトナムへも出店されていますが、そのきっかけは何だったのでしょうか?
ベトナムは国分寺で居酒屋を経営している、経営者仲間として仲良くさせていただいている方にパートナー様として経営していただいています。パートナー様は海外出店に興味があるということで、話が進み、現在ではベトナムに移住して鶏そばムタヒロ-Mutahiro-ホーチミン店を運営されています。もともと関係が構築されていたということもあり、韓国出店の時のような問題は今のところ特段なく、半年に1回ほど、私が現地に行ってラーメンを作ることもあります。

 

ー 2ヶ国に出店されてみて、海外出店される方にアドバイスはありますか?
成功談だけではなく失敗談も含め情報収集をした方が良いと思います。自分はどのパターンに当てはまるのかをシミュレーションをした後にチャレンジし、うまくいかないときや、つらいときは素直に周囲に助けを求めることも大切です。
また、現地に知見があり、飲食店経験のある方にサポートしていただくことも必要不可欠ですね。

 

店舗写真鶏そばムタヒロ-Mutahiro- ホーチミン店

”ラーメンへのこだわり”

ー 牟田社長が「ここだけは譲れない」というこだわりを教えてください。
味ですね。ラーメンは「麺」と「スープ」にどのくらい手をかけるか次第で味が大きく変わってしまいます。そのため麺とスープのもととなるかえし(スープで割る前のタレのこと)は、日本店舗から輸出しています。現地で食材を仕入れて作ることも可能でしたが、麺に使う小麦は国によって種類が異なることがあり、ムタヒロの味を出せない可能性があるんです。また、スープに必要な日本の食材が現地では3倍近い価格であること、日本製のものは安全安心であることの2点から輸出することを選択しました。国内外問わず、同じ味を提供しています。

 

ー 輸出を選択したことで苦労した点や工夫したことはありますか?
苦労したのは韓国への輸出です。韓国は特に輸出制限が厳しく、関税が高額のため、輸出決定までに相当の時間を費やしました。工夫した点はラーメンの軸となる「麺」と「スープ」以外を現地調達して、コストを抑えるようにしています。そのようにしなければ、コストがかさみ、お客様に提供するラーメンの価格が高騰してしまいます。結果として、日本とほぼ同じ価格に設定することができました。現在は日本人のお客様が7割程を占めておりますが、「日本のラーメン」というブランドを、もっと現地の方に浸透させることが課題ですね。

 

ー 今でも牟田社長ご自身が店舗に入り、実際にラーメンを作られることがあるのだとか。
そうですね。ラーメンが好きですし、いつまでも自分はラーメン屋でいたいんです。日本でも海外店舗でも現場に入って、市場調査として食べたラーメンの味を再現したくなりますし、その味を世の中に伝えることがラーメン屋としての使命だと思っています。
半年に1回程ベトナム店に足を運ぶのですが、味がブレていることがあります。食材の品質・状態も毎日異なりますし、ブレがあることはしょうがないのですが、プロしか気づかないブレの中で抑えることが大切だと考えています。「プロの舌」を培ってもらうために毎日国内外の店舗から、売上報告と同時に試食報告をしていただいてます。

 

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”ムタヒロ、今後の展開とは”

ー 今後の出店予定について教えてください!
今までは路面店でしたが、今年はエキナカへの出店を予定しています。初の施設内ということで新たな問題が生じるとは思いますが、多くの方に知っていただける機会だと楽しみにしています。
また、これまでは東京と大阪のみに出店してきたので、今後は国内外に幅広く展開していくことを見据えています。

 

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ー ムタヒロのビジョン・夢を聞かせてください。
海外に関しては「海外でラーメンを作りたい」というスタッフがいれば展開も考えますが、まずは国内を元気にしていきたいです。日本の方々にムタヒロのラーメンを食べていただき、地元で愛されるお店を作っていきます!

この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

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