台湾大手企業のナンバー2との出会い

ー　順調に店舗を拡大させるとともに、海外進出も果たされています。海外出店はいつ頃から視野に入れられていたのですか？
海外出店をしたのは、「神虎」を譲り受けてから約7年後なのですが、海外展開はまったく視野に入れておりませんでした（笑）。たまたま「神虎 肥後橋店」に来店された台湾人のお客様から、声を掛けていただいたことがきっかけです。

ー　たまたま来店したのですか!?運命的な出会いですね。
そうなんです。しかもその方は、台湾の大手企業のナンバー2でした。「このおいしいラーメンを台湾で出店したい」と肥後橋店の店長に直談判し、連絡をもらった私が急いで現場に駆け付けるという、うそのような展開です。「騙されるのかもしれない……」という不安はありましたが、もし本当なら二度とないチャンスかもと思い、詳しい話をするために一度台湾に行くことにしました。すると空港には高級車の出迎えが……。話はとんとん拍子に進み、出店することが決定しました。

ー　それからも海外出店は続いたのですか？
台湾の会社は店舗展開を検討していませんでしたので、現在も1店舗の経営をしていただいています。その後は知人の紹介で香港に出店のお話をいただきました。その方は既に香港でラーメン店を経営していたので心強く感じ、オープンしたのですが、ハプニングが起こりました……。

ー　「ハプニング」とは？
投資家を募って資金調達を行っていたのですが、その内の一人に名前を「一虎」へと変更されてしまい、ノウハウだけ渡すという形になってしまいました……。「神虎」の店舗拡大とは言えない状況になってしまったので、後悔しています。

ー　日本でも起こり得そうなハプニングですね。その対策法を教えてください。
「FC本部」としての役割が重要です。台湾出店の際は、経営を全て台湾の企業に任せてしまい、言葉は悪いですがほったらかしの状態でした。しかし、それでは店舗数を増やすことができないだけではなく、香港出店の際のようなハプニングが起こってしまう危険性もあります。海外事業の改善と拡大のために、3ヶ月前より外部業者にサポートを依頼しました。現在は新しいパートナー様が見つかり、香港・中国に出店しています。

「鶏Soba 座銀」の展望・夢とは

ー　今後の出店予定を教えてください。
近々、ロンドンにオープンする予定があります。
新しいパートナー様とは、「海外にラーメンという食のジャンルを作りたい！」という想いの共有ができているので、協力して一店舗一店舗着実に展開していこうと思っています。

ー　最後に、夢・展望を教えてください！
大きい話にはなりますが、自分を育ててくれたラーメンという業種で「日本に何らかの貢献をしたい」と考えています！海外市場における日系飲食業の可能性は高いと考えているので、当社だけではなく多くの飲食企業が海外進出をして、日本を盛り上げていきたいです！

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