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「クルン・サイアム」経営者インタビュー

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SSU

1 社長から見る“タイ”とは

ー タイ料理を始めようと思ったきっかけを教えてください!

タイ料理が好きで、皆様にも食べていただきたい!と思ったことがきっかけです。
飲食業がやりたい、では何屋をはじめよう?ではなくタイ料理屋がやりたい、やろうと始めました。
グリーンカレー

ー タイ料理とともに、タイ人にも魅力を感じているとお伺いしておりますが・・・

タイの人の明るさ、優しさに惹かれました。
沢山美味しいものを食べて、いつも笑顔で明るくて素敵なんですよね。
実際に一緒に働いてみてからは、常に”今”を生きている姿に大変魅了されました。
過去を振り返らず、遠い未来を憂えず、自己卑下せず、人と比較しない。
今に集中することが幸せに生きる大切なポイントと思っておりまして、私もそういう生き方がしたいと思っています。

ー タイの文化に関してはいかがですか?

バンコクについては飲食業も含めて流行り廃りは激しい印象です。
ですので、現在日本のタイ料理のスタイルは、タイ本土では昔のスタイルという印象を受けています。

 

2 出店時の苦労

ー 工事で苦労された経験がある、とお伺いしましたが・・・

タイでの出店の際の工事は時間がかかりました。
当時は何も知らなかったので、タイ人の会計士さんに紹介していただき、現地の工事会社に施工をお願いしました。
その施工屋さんは従業員が家族ごと現場に住み込んで作業するスタイルで驚きました。
工事開始当初は順調だったのですが、途中で全く工事が進まなくなってしまい、気がついたら施工屋さんの子どもたちが大きく成長する程、時間が経過していました。

ー なるほど。今後、このエピソードからの教訓はございますか?

現地でしっかりと現場監督すること、タイ人はできないことも、相手を気遣って、出来るといったりするのでその見極めをしっかりすること、工事費用を工事の進捗に合わせて細かく分割して渡すことの3点ですね。
当時、私は日本に居て、現地にはマネージャーが駐在していましたが、飲食業の開業工事経験はありませんでした。
施工会社の社長は支払った現金を先に自分につかったようで、社長の服が段々お洒落になっていったので分かりやすかったです(笑)
結局ほかの施工会社に工事を引き継いでもらいました。

ー タイ人に対して嫌悪感を抱くことはなかったのですか?

ないですね。
当初の施工会社の社長は、逃げはせず連絡すれば会えます。
毎回会う度に謝ってお金を返すと言いますし、誓約書も書きましたが、全然返してくれません(笑)
一枚も二枚も上手です。
弁護士さんによると訴訟して勝てそうですが、ない袖はふれないのでお金はとり戻せなさそうですね。
タイ人って面白いなあ、とその時思いました。

 

3 現在の状況とは

ー 実際に現地にご出店されての感想を教えていただきたいです!

率直に言いますと、売り上げ利益はまだまだです。厳しいです。
出店から1年が経過し、段々とお客様も増えスタッフのオペレーションも良くなってきましたので、ここで勝負をしようと思い、2018年は店舗の改装を行いました。

プロンポン店店内写真

改装費用は日本円で500万円前後

ー 今回の改装でのこだわりはオープンキッチンだとお伺いしましたが・・・

そうなんです。
日系のお店で見かけることはありますが、お客様にキッチン内が見える“オープンキッチンスタイル”は屋台以外のタイ料理店では珍しいものです。
また、キッチン前の”カウンター席”も珍しいので、オープンキッチンと同時に導入しました!欧米のお客様に人気です。

ー 日本スタイルを取り入れられたとのことですが、実際の客層はいかがですか?

日本スタイルかどうかわかりませんが、我々が日本でも取り入れているオペレーションが基本となっています。
そもそもはアメリカのチェーンオペレーションを志向しています。
プロンポンは日本人駐在員の方がたくさん住んでおられ、日本人のお客様に多く来ていただいておりますし、国連機関施設に近いこともあり、欧米の方の割合も多いですね。
また、出店当初に比べると、タイ人のお客様の割合が増えてきているので大変嬉しいです。中国人、韓国人のお客様も増えています。

ー 現地人の味覚に合わせて味付けは変えられているんですか?

日本でもタイでもレシピはおおむね同じです。
しかし、食材を現地で調達しているため、使用する食材の違いで味は変わります。
できるだけ化学調味料を使用せず現地の味にこだわり、屋台っぽさが出ないように上品な味付けにしたいです。

 

4 現在・未来の展望とは

ー 人材育成の取り組みを教えてください

勉強会やセミナーへの参加、タイや米国研修などで成長の機会を提供するほか、スタッフ間の人間関係をよくすることを意識しています。
セミナー代や社員の交流費等、成長の機会のための研修費として売り上げの2%、社内の人間関係向上のためには、「コミュニケーションは質より量だ」というある社長の言葉を聞いたことがあり、年2回の飲みニケーションや社内遠足、情報共有の仕組みづくりなどに売り上げの1%の予算を組むようにしています。
その他にも、目標や夢、言われたら嫌なことなどを記入した“夢ノート”を作成したり、いろいろな取り組みをしています。

夢ノート3

夢ノート

また、スタッフが目的意識をもって、自分事として働くために、PDCA(PLAN・DO・CHECK・ACT)のPから皆で一緒に取り組みたいと考えています。
そのために店舗や役職を横断したメンバーで構成する委員会制度を設けました。
権限や責任は現場に近い方が良いと思っています。

ー 出店予定はいかがですか?

国内で年間3店舗ずつ出店していく予定です。
2019年は既に3店舗が決定しています。
アメリカでの出店も目標としていますが、テーブルサービスではなく、ファーストカジュアルやファーストフードのような違う形態でのタイ料理店の他店舗展開を模索しています。

肉プレート

肉プレート

 

ー 最後に、社長の“夢”を教えてください!

タイ料理を世界中に普及させることです。
世界的に見て、さまざまな人種や国籍の人がタイ料理は「食べやすい」料理だと思いますし、比較的、どの地域に行っても「食材が入手しやすい」と思っています。
タイ料理の世界展開の可能性は大いにあると思っています。
“タイ料理の普及を通じて社会貢献”を経営理念として掲げているのでこれからもタイ料理の普及に命をかけていきます!

 

この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

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