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【ベトナム】新時代の世界の工場、発展目覚ましい「ベトナム」

ベトナム

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「ベトナム社会主義共和国」は、インドシナのもっとも東に位置する細長い地形の国家です。
2017年前半での推計によれば人口は9,370万人と日本より少し少ない程度ですが、今後発展し続ける中で日本を抜き去るとも見られる新興国です。
今回は安定した経済成長の推移を見せ、中国に変わって「世界の工場」となりつつあるベトナムの魅力について迫ってみたいと思います。

ベトナムの基本情報

国名:ベトナム社会主義共和国
略号(ISO):VNM/VN
人口:約92,700,000人(2016年,政府統計)
面積:約329,241㎢(日本よりやや小さい)
首都:ハノイ
公用語:ベトナム語
宗教:仏教・カトリック・カオダイ教他
特徴:国土面積は約329,241㎢となり、縦に細長い地形のため北部と南部ではかなり気候が異なります。
首都ハノイは北部地域に属しており、亜熱帯気候のため、ある程度四季を感じる事が出来ます。
南部は気候的に熱帯モンスーン気候に属し、「南洋」の気候らしい常夏の感覚があります。
民族的には主要なキン族が約90%を占め、その他少数民族が50以上も同居している多民族社会になっています。
日本でいう「県」に相当する省が58あり、その他首都のハノイ、ホーチミン、ハイフォンやダナンなどの直轄都市があります。
現在のベトナム経済は大変に活況であり、失業率は平均2.3%と理想的な数値である事も特徴の1つと言えます。

ベトナムの経済概況

90年代以降の経済成長と、近年の「チャイナフリー(中国で突然起こりがちな反日ムード、高騰する中国人工員の賃金、突然に方針を変更する中国政府などから離れる傾向)」により多くの海外、日本企業が中国からベトナム・タイへ生産拠点を移し出したため、ベトナム経済の成長は加速、ベトナム国民全体の所得は底上げされています。
最近の中国工場での平均的な工員の月給を6万円とすると、ベトナムの工員であれば2万円程度なので、中国以外の地域に輸出する製品を作るのであれば、高い中国人工員の賃金を避けることで、大幅なコストダウンが見込めます(中国国内マーケット向けの製品ならば中国国内で作ることが必要)。
またベトナム人は生来手先が器用で勤勉なため、工場の生産活動も東南アジアの中ではずば抜けて良いと言われています。
また当局の対外開放政策が以前にもまして経済活動を促進する方向に動いているため、ベトナム経済の活気は年々良くなっています。
ベトナム当局の発表では、2017年の前半の経済成長率は5%を示し、昨年よりやや下落しましたが、製造業は8.3%の成長率で明らかに多くの工場がここベトナムで稼働を開始していることが見て取れます。
またサービス業も6%を超える伸び率があります。
一方で鉱業、建設業についてはマイナス10.0%と、大幅に成長率の鈍化と衰退が見られます。
専門家は、ベトナムでの生産活動の激化により、急速にガソリン等の輸入増加があり、相対的な関連産業の鈍化につながっていると見ています。
貿易面において、輸出は携帯電話や関連パーツ類・機械設備などが近年増えてきております。
最新のベトナム統計総局の発表では、同国の輸出は前年同期に比較し+15%以上伸びが見られますが、一方で輸入は全体で前年同期に比較しマイナス25%ほどになっています。

ベトナムの食文化

ベトナムの食文化
ベトナム料理は、歴史上中国やフランスの影響を強く受けており、インドシナ地域の中でも洗練された料理になっていると言われます。
有名なのはフランスの食文化の影響が強くみられるフランスパン(バゲット)やベトナム式コーヒーなどですが、土着の南洋文化に基づいた素材、料理法もしっかり残っています。
魚の塩漬けから出る液を発酵させる香り高いソース「ヌックマム」は日本の「しょっつる」のような味わい。
また米食文化なのも日本や中国の華南地方とよく似ています。
ただ中華料理や日本料理と異なり、どくだみの葉やパクチー、バジル、など多くのハーブを使ったりトッピングとして提供するなど、香りの要素が料理に占める割合が非常に大きいのが特徴の一つです。
海が近いだけあってシーフードがふんだんに料理に生かされるため、各種の魚、甲殻類、イカや貝などもよく食べられます。
現在は日本ではあまり食べられませんが、ナマズなどの淡水魚も人気の食材になっています。
このほか、日本人には馴染みがない食材としては、孵化する前の卵の中のひな、犬、ねずみ、蛇、ジャコウネコの肉も使用されます。

日本とベトナムのつながり

19世紀にフランスがインドシナを植民地化しましたが、列強からのアジア独立をスローガンとして、日本軍がこの地域に進出し、 1940年に日本軍がベトナムに進駐しました。
日本敗戦の後ベトナム独立、ベトナム戦争を経て、1973年9月に「越日外交関係」が樹立されました。
その後の両国は安定した友好関係が維持され、ベトナム政府としても日本との友好関係は最重要外交方針の一つとして堅持されています。
ベトナムが世界貿易機関(WTO)に加盟する際、日本は積極的な後援を行いベトナムの経済的パートナーとして大きな存在になっています。
また政府開発援助、いわゆるODAとしてはベトナムにとって最大の供与国になっています。
また、日本では、労働協力としてベトナムからの多くの研修生を受け入れています。
この協力プロジェクトは1992年から「技能実習生事業」としてのべ3万人以上の実習生を受け入れ、技術を身につけさせ祖国へ送り出しています。
日本で学んだベトナム人実習生は経済発展のみならず、両国の友好関係にも貢献してくれていると言えるでしょう。
ベトナム国民の親日感情は強く、日本語を勉強する人々がとても多いことで知られています。
毎年ベトナム国内では「日本文化研究」に関連する文化活動が活発です。
当局の統計によれば、ベトナムに在住する日本人は2015年時点で14,000人以上、その後も着実に増加していると見られます。
中国からベトナムへ生産拠点を移す日系企業が増えるなか、製造業を中心としてこの趨勢が顕著になっています。
ベトナムへ対する日本の直接投資は、同国への他国の投資と比較すると非常に多く、 4.5 億ドル近い投資額(証券投資も含む)になっています。
日系、他国系を問わず、これまでは衣服・繊維や日用品などの生産が目立ちましたが、近年では電子製品の液晶ディスプレイ工場建設などへの投資が増えています。
外交面では、「日越関係に関する共同ビジョン声明」の発出、山崎参議院議長の初ベトナム訪問、今年1月の安倍総理大臣のベトナム訪問においての約1,200億円の円借款、2月の天皇皇后両陛下のベトナム初のご訪問など、緊密かつ友好的な関係が続いています。
基本的に両国首相は毎年会談を行っており、大変良好な関係を維持し続けています。
天皇陛下はベトナム国民とともに元残留日本兵家族らとの交流の機会も設けられ、かつての戦争の問題や政治面を乗り越えた友好親善を実現されました。

ベトナムの今後の展開

ベトナムの今後の展開
急速に発展しているベトナム社会は、その明るい様相の一方で、犯罪や公害の悪化などの問題にも直面しています。
また、すでに近隣のCLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)地域ではタイやベトナムの賃金の高騰を避けた企業が目をつけ、すでに生産拠点を移し始める動きも見えます。
これらは日本、台湾、中国も直面してきた、急速な経済発展に付随する副作用と言えますが、ベトナム社会がどのようにこれを克服し、さらに豊かで幸せな社会を建設していくのか、見守っていきたいと思います。

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