【MAGURO SUSHI~Fresh Sushi Creation~】
Osaka Castle 290バーツ(870円)、Maguro Tower 420バーツ(1,260円)、Red Moon 480バーツ(1,440円)、Sun Shine 350バーツ(1,050円)、Kuruma Lava 220(660円)、、、メニューには独創的な寿司の数々が並ぶ。ここはバンコクの郊外、スワンナプーム国際空港にもほど近いバンナ地区にあるMAGURO SUSHIである。
バンコクの一般的なサラリーマン、OLの昼食の金額が60〜80バーツ(180円〜240円)程度であることを考えると、前述の料金はかなり高額であるにもかかわらず、約70席のモダンなデザインで装飾された店内は平日・土日を問わず満席が続く。来店客はほぼ100%タイ人のお客様で、4名以上のファミリー客が多く見られ、レジでは3,000バーツ(9,000円)~10,000バーツ(30,000円)と会計する姿が当たり前のように見られる。
オーナーは30歳代のタイ人。Facebook、Instagram、LINEを通じて、タラバガニや蝦夷あわびなどといった旬の素材を毎週のように調達してキャンペーンを実施することは、もはやバンコクでは珍しい手法ではないが、MAGURO SUSHIではオーナー自ら約127,000人のFacebookのファンに向かって、築地や小樽の市場から仕入れの様子をライブ中継するなど、最新の販促方法を駆使して集客を図っている。
Facebookのブームと共に、バンコクでは3~4年前から味はともかく、写真を撮ってアップしてもらえるユニークで奇抜な創作寿司を出すお店が増え始めたが、味を伴わないお店は徐々に淘汰されていった。MAGURO SUSHIはオーナー自ら、定期的に日本を訪れ、魚市場や漁場で2~3週間かけてマグロやウニなど仕入れる。ネタや素材の味を吟味して廻っており、味も確かである。大トロやシマアジ、アナゴ、海老などといったオーセンティックな握り寿司ももちろん揃えている他、天ぷら、サラダなどのアラカルトメニューも数多く揃えているが味の追究にも手を抜かない。MAGURO SUSHIでは現在バンコク郊外のラマ3通りに2号店のオープンを進めている。
【バンコクに到来した寿司ブーム】
タイでは1970年にタニヤで築地寿しが創業、1988年には日本亭や葵といった本格的な日本料理を提供するお店が創業するなど、既に30年40年といった歴史があるが、それらのお店で修行を積んだタイ人調理師が2000年代頃から独立を始めた。
特に2009年に築地寿しなどで20年以上のキャリアを積んだブンタン氏とバンゥーン氏が「日本に行かなくても本物のすしを食べることができる店」をコンセプトに本物すしをトンローで開業し、富裕層タイ人の間で人気店となったが、のちに、ブンタン氏はTV番組アイアンシェフで和の鉄人として登場。創作的な日本料理で対戦相手の日本人シェフをなぎ倒す姿に人々は熱狂し、タイ人調理師の憧れの存在となった。最近ではブンタン氏の自伝も発刊されている。
同時期に、バンコク中心部では天裕グループや無限大グループといったタイ人オーナーの高級寿司店、和食レストランが展開を開始したことなどもあり、寿司ブーム、和食ブームが到来した。
2013年にはバンコク郊外のラマイントラでSUSHI HIROが創業。小樽から毎週コンテナで空輸した新鮮な寿司ネタや、毎週全店でスペインから輸入して行なうマグロの解体ショー、他店に先駆けはじめたFacebookやLINEを駆使した広告展開で大人気の店となり、現在、ラマ9、ラマ3など主にバンコク郊外を中心に9店舗まで拡大しているがどの店もよく集客している。
【独自に進化を遂げはじめたバンコクの寿司】
現在、日本人がマネジメントする寿司店よりも、タイ人がマネジメントしている寿司店の方が明らかに集客し、売上をあげている。
なぜか?
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