皆さんはベトナム土産と言えば何を想像しますか?
フォー?アオザイ?ココナッツオイル?
ダナンやホイアンの観光の繁忙期には入荷待ちにもなる「SAPO」のオーガニック石けんやコスメ。
実は日本人の奥様がホイアンで作っていらっしゃるんです!
今回はホイアンで翻訳家や育児をしながら「SAPO」の商品製造・販売をされている日本人女性オーナー、河田さんにインタビューをさせて頂きました。
記者:河田さんの簡単な経歴を教えてください。
河田氏:大学卒業後、印刷会社で2年働いた後、ロンドンに1年間留学しました。
帰国後は広告などの制作会社でコピーライターをしていましたが、中学生の頃からの夢でもあった翻訳の仕事がしたいと思い、翻訳会社への転職を経て通信講座で翻訳を学び、フリーランス翻訳家になりました。
海外で働くことも視野に入れていたので、パソコン1つで仕事ができること、またこれまで携わってきた文章に関わる仕事でもあり、今では天職だと思っています。
ベトナムに住んで8年半ですが、初めはビジネスをするつもりはありませんでした。
商業目的よりも必要に迫られ、また多くの人との出会いと支援を受けて、石けん作りを始めることができました。
石けんを販売するにあたっては、材料となるオイルや精油の知識を得るためにアロマテラピーの資格を取り、1年ほどかけて試作を繰り返し、自分が一番いいと思える独自のレシピを考え出すためにリサーチも入念に行いました。
記者:ベトナム進出のきっかけは何ですか?
河田氏:ちょうど日本の就労形態や社会に疑問を感じていた頃、イギリスで出会ったパートナーがベトナムで働きたいと言い、私も東南アジアが好きでよく旅行していたので、住んでみようということになったのがきっかけです。
記者:進出前に準備したことは何ですか?
河田氏:海外でも仕事ができるよう、上記の様なフリーランスになるためのキャリアを積みました。
記者:何故、オーガニック石鹸を作り始めたのですか?
河田氏:20代の頃から固形石けんを愛用していましたが、ベトナムに移住し運搬が大変だったこと。
また、ベトナムの洗剤類が肌に合わず、数年間手荒れに悩んでいたこと、2012年に生まれた息子が敏感肌だったことが理由です。
記者:どの様なお客様がいらっしゃいますか?
河田氏:日本人、欧米人の観光客が主なお客様ですが、ベトナム人や在住外国人のお客様も増えています。
記者:人気商品を教えてください。
河田氏:季節によって売れ筋は変わります。
夏は虫除けスプレー、冬はリップとココナッツオイルとシアバターを使ったボディーバターが売れています。
石けんはレモングラスとモリンガが人気です。
記者:ベトナムで苦労したこと、大変なことは何ですか?(仕事・プライベート・子育てにおいて、など)
河田氏:仕事では、スタッフの確保、教育に苦労しています。
長続きする人材が少なく、慣れた頃に辞める子が多いからです。
ベトナム人は品質や衛生面に対する意識が低く、化学物質の環境への影響から石けん作りのノウハウまで、トータルで教育しているため、任せられるようになるまで最低6ヶ月はかかります。
プライベートでは、子どもの教育には常に悩まされます。
子育て環境としては、ベトナム人は小さい子どもに対して大らかなので、気持ちはゆったりと子育てができましたが、息子が生まれた5年前は、ホイアンで乳幼児に必要な物を手に入れるのは難しく、ママ友もいなかったので、ダナンまで買い出しに行ったり、ダナンの日本人ママと交流して情報交換していました。
ローカルの教育環境はまだまだ整っておらず、中部にはまだ日本語学校や補習校がないので、在住日本人は水準が比較的高いインターナショナルスクールに通っていますが、学費が高額で英語のみの教育になります。
在住日本人も増えてきているので、日本人の子どものいるママたちが中心となり、補習校設立に向けた動きも出てきています。
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