近年よく聞かれるようになった言葉のひとつに「サステナビリティ(持続可能性)」があります。
サステナビリティとは、簡単にいうと、地球上の人間の活動が将来にわたり持続することを可能にするための概念です。
例えば、サステナビリティを考慮するならば、農業でいうと環境へのダメージを考え農薬の過剰散布を避ける、漁業でいうと種の保存を考え漁獲高を設定する、他にも、地産地消、季節のものを食べる、などを心がけるべき、ということになります。
文化が成熟し、この地球をいかに維持していくかということに考えが及ぶようになった先進国の人たちを中心に
『日々の暮らしの中で「サステナブル」なものを優先的に採用し、地球にあたえるダメージを最小限にしよう』
という思いが高まっており、メディアでもしばしば取り上げられるテーマとなっています。
欧米ではレストラン業界にもサステナビリティのトレンドは届いており、オーガニック系のカフェなどにとどまらず、高級レストランなどでも、材料にサステナブルなものを選ぶようにしていることをアピールするところが増えてきました。
これらの環境に配慮して育てられた食材は、環境に優しいだけでなく、減農薬や減抗生物質などで育てられていることから健康面でも安心ができるため、二重のメリットがあるという理解が広まってきているわけです。
シンガポールでは、大きなムーブメントとまではなっていないものの、欧米のトレンドにならい、サステナブルな食材を使っていることをアピールする店がどんどん出てきています。
その様子は新聞 「The Straits Times」の ”More using sustainable ingredients despite higher cost” “Sustainable cuisine on the rise in Singapore restaurants”などの記事をはじめ、メディアでも取り上げられています。
シンガポールでサステナブルな食材を使っていることをアピールしているお店は結構な数に上りますが、その中からいくつか例をあげてみましょう。
ハイアットグループはホテル業界の中でいち早くサステナビリティに配慮する方針を打ち出しました。
シンガポールのグランドハイアット内の多国籍レストランMezza9は、MSCとASCの承認を受けた魚介類を出していることを前面に出し、競争過多の昨今において企業イメージの向上に一役買っています。
飲食業のサステナビリティ・ムーブメントは日本国内ではさほど取り上げられませんが、国によっては人々の心を打つことが可能です。
志のあるレストランを開きたい希望がある方は、海外へ目を向けるのも一案かも知れませんね。
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