イタリアのエスプレッソや、ベトナムのベトナムコーヒーに代表されるように、その国独特のコーヒー文化があります。
同じコーヒー豆から作られたのだろうか?と思うほどに、入れる方法によってコーヒーの味や楽しみ方が変わってくるから不思議です。
世界的にはあまり有名ではありませんが、マレーシアにも独特のコーヒー文化があります。
その名もコピ!
筆者はコピという響きが可愛くて、個人的にとても気に入っています。
マレーシアの喫茶店などで出されるコピですが、私たちがイメージしているコーヒーが出てくると思ったらちょっとびっくりするかもしれません。
注文して出てきたコピは、私たちが普段飲むコーヒー(アメリカンなど)に比べ、コーヒーの黒が濃いめに出ていて透明感もありません。
そして(これはそう感じるだけなのかもしれませんが)少しどろっとしているような気がします。
コピの下には、グラニュー糖か練乳がたまっています。
それをかき混ぜながら自分の好きな甘さに調節して飲みます。
筆者は初めてコピを注文したとき、正直ショックを受けました。「コーヒーを飲みたい!」と思って注文したのですが、出てきたもの、味、風味共に、筆者のイメージするコーヒーとは全くかけ離れたものだったからです。
これは筆者のコピに対する理解が欠けていたから起こったハプニング。
コピとはどんなものなのか理解することによって、美味しく飲むことができます。
コピが独特の飲み物になっている理由の1つに、コーヒー豆の焙煎の仕方が関係しています。
マレーシアのコーヒー豆は2段階で焙煎されています。
1回目は普通に焙煎するのですが、2回目に焙煎するときに、マーガリン、砂糖などを混ぜるのです(もしくはパームオイル)。
これは、マレーシアで栽培されるコーヒー豆の種類が関係しているようです。
マレーシアで栽培されるコーヒー豆はリベリカ種。
世界の中でも珍しい種類です。
このリベリカ種、他のコーヒー豆の種に比べ、風味が劣るという特徴があるんです。
日本で行われているような焙煎方法だと、コーヒー豆に雑味が残り、美味しい風味にならないのだとか。
そこで、2段階焙煎を行い、コーヒー豆に独特の風味をつけるのです。
筆者は以前、実際にコーヒー豆を焙煎している工場に行ったことがあります。
このとき「マーガリンが入っていないものを」と注文したのですが、「そんなものはない」との返事が返ってきました。
マーガリンを入れて焙煎する!これはマレーシアでは当たり前のことだという印象を受けました。
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