【7】吉野家
吉野家は過去に一度タイで撤退をしており、2011年8月にCENTRAL RESTAURANTS GROUP CO., LTD.(CRG)をエリアフランチャイジーとしてバンコク郊外のセントラル・ラプラオに再進出を果たしました。現在タイ国内に20店舗を展開しています。
メニュー構成比率 牛肉35.28% 豚肉38.22% 鶏肉20.58% 海鮮5.88%
オープン当初、牛丼をメインに打ち出しましたが、最近では豚肉や鶏肉、サーモンやエビフライなどの丼メニューやうどんメニューを揃えるなどを幅広くメニューを取り揃えています。
吉野家タイランドのウェブサイト
http://www.yoshinoya.co.th
【8】銀座堂
日本スタイルの焼肉店で、現在バンコクで一、二を争う人気店。トンローとスクンビット26の2店舗を展開していますが、連日満席となっており、店内には日本人、タイ人だけでなく、西洋人などの姿もよく見られます。
メニュー構成比率 牛肉61.32% 豚肉22.61% 鶏肉3.23% 海鮮12.92%
メインは自社牧場で育てているタイ和牛。他では味わえない希少部位を提供するなど牛肉メニューが多く、美味しさが評判のお店です。実際に、銀座堂にはタイ人のお客様も美味しい牛肉を求めて訪れています。
【9】エルガウチョ
イスラエル人オーナーのダニー氏によって2011年に ホーチミンでオープンしたアルゼンチンステーキの店。ホーチミン、ハノイ、バンコクで展開し、現在バンコクには2店舗(スクンビット11店は閉店)あります。スクンビット19の1号店は月商5000万円を超える大繁盛店となっています。最高級のUS牛、オーストラリア牛、和牛などを使用し、炭火で焼き上げたアルゼンチンスタイルのステーキやソーセージなどのグリル料理とワインを提供しています。
メニュー構成比率 牛肉60% 羊肉10% 豚肉20% 鶏肉5% 海鮮5%
客層は欧米人が中心であり、タイ人の姿はこの店で見られることはあまりないですが、タイ人富裕層の間で本格的なステーキを味わうならエルガウチョとの認知がされています。
【調査から見えてきた牛肉の未来】
このほか、ハンバーガーチェーンやしゃぶしゃぶチェーンなど調査した一部の店舗を割愛しますが、
•バンコクだけでなく、地方まで展開し成功しているチェーン店や低価格チェーン店では牛肉比率が低くなっている。
•バンコクを中心に牛肉の品質と味にこだわる高級ステーキ店や焼肉店、しゃぶしゃぶ・すき焼き店は、欧米人や日本人に頼るところもあるが繁盛しているお店がある。鍋ぞうプレミアムは近江牛すき焼き、しゃぶしゃぶコースが2,400バーツと高額にもかかわらず週末はタイ人だけで満席となっている。
•バンコクを中心に展開するしゃぶしゃぶ・すき焼きをリーズナブルな価格で提供するモーモーパラダイス、秋吉、かごの屋のように、タイ人客が中心で、タイ人が牛肉の美味しさを理解し、それを求めて来店される日本スタイルのしゃぶしゃぶ・すき焼き食べ放題店が店舗数を伸ばしている。
日本において1960年代には牛肉の消費量は国民一人あたり1kg/年間でしたが、約30年後の1991年以降、牛肉の輸入自由化により消費量は6倍〜7倍に増えました。2001年のBSE問題以降、近年は6kg/年間前後で推移しています。
タイにおいても2011年に日本産牛肉の輸入が解禁され、多くの輸入業者、サプライヤーが扱うようになり、バンコク都心部の高級スーパーの店頭には和牛や日本産牛肉が並び、日本料理店やステーキハウスでもメニューとして扱われるようになりました。また、一方で、近年、タイ国内には和牛とタイ牛を掛け合わせたタイ和牛の牧場やサプライヤーも現れ流通を始めています。
今後、タイ和牛の量産化などで美味しい牛肉が手頃な価格となりスーパーやレストランで気軽に求められるようになったり、また、しゃぶしゃぶ・すき焼き店、焼肉店、ステーキ&ハンバーグ店などの牛肉を美味しく提供する日本からの専門店が増えていくことによって、牛肉はよりタイ人に消費されていく可能性を秘めているのではないでしょうか。
メインメニュー
教えてASEANコラム
お問い合わせ
人気記事ランキング
新着記事
国別で記事を探す
おすすめキーワードで記事を探す
ライター紹介