2019年5月、シンガポールに大型量り売りショップの「SCOOP WHOLEFOODS」(以下、SCOOP)がオープンしました。
敷地面積が約370㎡で取り扱い品目2,000以上。
島内にある他の量り売りショップに比べ、豊富な品ぞろえを誇るSCOOP。
どのようなお店なのか行ってみました。
「SCOOP WHOLEFOODS」は、2013年にKirk夫妻がオーストラリアのモスマンで創業しました。
オーストラリア内に6店舗、イギリスに1店舗と、家族経営ながらグローバル展開も。
量り売りの専門店を開業した経緯には、マルタ島での経験があります。
マルタ島はイタリアの南側、地中海に浮かぶ島国・マルタ共和国の島ですが、そこでスーパーマーケットを営んでいた夫妻。
ヨーロッパのスーパーマーケットは地産地消で、過剰な包装がないためゴミがほとんど出ず、かつ健康にも配慮していることを目の当たりにしました。
このスーパーマーケットのあり方に感動。
自国のオーストラリアでも環境配慮や地産地消を広めたいと思い、SCOOPの創業につながりました。
なお、シンガポールの店舗は、娘のEmily Kirk氏が経営しています。
進出に当たっては、シンガポール大手投資会社Gill Capitalがパートナーとなり、繁華街であるオーチャード通りにほど近い、Tanglin Mallというショッピングセンターに出店しました。
店舗が入っているショッピングモール「Tanglin Mall」は、欧米駐在員に人気のTanglinエリアに位置します。
このエリアには各国大使館があったり植物園があったりと落ち着いており、洗練された雰囲気が漂う場所。
Tanglin Mallは、ハイエンドなテナントが多く見られるショッピングセンターです。
地下に高級スーパーマーケットが入居しており、プレミアムなお肉やオーガニックの野菜の他、厳選されたワインや食材が並びます。
SCOOPのコンセプトに共感を得るターゲット層が多く住む場所に、出店していることが伺えます。
店内の商品は持参の容器を計量して購入するか、店舗内で販売されている容器を利用するかどちらも可能です。
各商品には、あらかじめ小麦粉が「100番」などのように連続で番号が割り振られています。
容器に商品を詰めたら、番号を紙袋に書いてレジへ。
計量ステーションの他、店内のいたるところにこの紙袋があります。
食材以外のものを買ったときのショッピングバッグとして、無料でもらうこともできます。
ちなみに、持参した容器の場合は、入店時に空のまま計測して重さの書かれたシールを紙袋に貼ります。
次に、店内にある商品。
主なラインアップは次のとおりです。
スパイス、粉類、調味料、チョコレート、ドライフルーツ、ナッツ、油などの量り売り製品が売り場の中心を占めています。
各売り場には、SCOOPで販売されている材料を使ったレシピを閲覧できるタブレットを配置。
商品に興味はあるが、料理にどのように使用すればいいのか迷っているお客様に提案を行うことができるため、便利な取り組みだと思います。
量り売りの商品だけでなく、ドレッシング、ペースト、ソースなど瓶詰や缶詰がそろいます。
食料品の8割がオーストラリア産で、オーガニックのものばかり。
なお、冷蔵商品もいくつかありますが、チーズやバターといった乳製品はアイスクリームを除いてありませんでした。
木製や竹製、ステンレス製の食器がありました。
オーストラリア発祥と言われ、水洗いして繰り返し使えるエコなラップ「蜜ろうラップ」も。
機能だけでなく、インテリアとしても使えそうな食器などがあり、幅広い取りそろえを感じます。
また、お米から作ったプラスチック(バイオマス製品)もあり、感度の高さが伺えます。
洗濯用洗剤や柔軟剤からヘアワックス、竹製歯ブラシ、シャンプー、石けんなどがありました。
もちろん、石油系の材料を一切使っていません。
ローションなどのコスメも多少あり、一通りの品ぞろえ。
特に、石けんやシャンプー類は品質の低下を防ぐため、仕切られた部屋でしっかりと室温調整がされていました。
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