結論から言えば、彼らは基本収入の他に、副収入を持っているのだ。
基本的なもので言えば「海外からの送金」と「副業」である。
ベトナム戦争時代にボートピープルとして国外へ移住した親戚から資金を送金してもらうのだが、実はこの資金規模が私たちの想像以上に大きい。
地元新聞によれば、その総額は1兆円を優に超えており、ベトナムGDPの5%を占めているというのだから驚きだ。
ちなみに2015年時点での日本からのODAは約9,000億円であるため、海外送金がいかに大きいかが伺える。
また、ベトナムでは海外送金の他にも「副業」が一般的となっている。
これもまた地元新聞の情報によれば、ベトナム都市部(特にホーチミン市)における副業の普及率は60%にも達しているという。
その職種は家庭教師や翻訳、ネット販売、警備員、タクシー運転手、デザイナーなど多岐に渡る。
某日系メガバンクに勤める私の知人は、基本給として800ドル程度(ここに+残業代などが付加される)をもらった上で英語の家庭教師の副業を行っている。
2時間20万ドン(約1,000円)のレッスンを週に5回、月合計で400万ドン(約2万円)を儲けているようだ。
もちろん、個人間での取引なので、課税されることもない。
このように、ベトナム人は誰にも知られること無くお金を得ているため、ベトナム市場は「誰がお金を持っているのか」を特定する事が非常に難しい。
私の家の近所に住むバイクタクシーの運転手は、見た目が非常にみすぼらしいにも関わらず、MacBookを所持している。
きっと、海外から多額の送金を得ているか、もしくは何かしらの副業を持っているのだろう。
ベトナム進出を希望される日系企業の皆さまは、この点を十分に考慮して事業計画を立てる必要があると言える。
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