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【ミャンマー】ヤンゴンでラーメンが人気!日本の麺のおいしさに開眼!?

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いつも満席の「横綱ヤンゴン」の苦労

現在、昼はいつもほぼ満席と繁盛している「横綱ヤンゴン」ですが、ミャンマー人の店長カウンさんは「オープン当初はかなり苦労しました」と語ります。

ラーメン居酒屋「横綱ヤンゴン」。ヤンゴンにあるとは思えない和風のたたずまい

「ミャンマーにも麺文化はありますが、こちらでは麺が柔らかいのが定番なのです。
当店の麺は日本スタイルでコシがあるので、“麺が固すぎる””ゆでが足りない”というローカルのお客様がオープン当初は続出でした」とカウンさん。

ミャンマーでは、良質な小麦粉は輸出に回されてしまうことが多く、現地には良い小麦粉が流通しにくいのだそう。
そんな現状もあり、どこの製麺工場に依頼してもコシの弱い柔らかい麺になってしまいがちなのだとか。

コシを生み出すかん水を入れた麺がミャンマーに少なく、いわゆる”日本のラーメン”が普及していないため、製麺工場に注文してもそれがうまく伝わらないことが課題だったそうです。

しかし日本での生活が長く、”日本のラーメン”を知っているミャンマー人が帰国したため、その人に麺の製造を依頼。

かん水の分量など、「横綱ヤンゴン」に合う麺になるよう改善を重ねていったそう。
「やはり適量のかん水が入った麺はおいしく、ある程度の課題はクリアできました」とカウンさん。
2019年10月から、より麺がおいしくなったということです。

一時、バンコクで麺を製造して冷凍輸送することも検討したようですが、生麺は冷凍すると折れてしまうため、採用には至らなかったという経緯もあるようです。

そういえば、ミャンマーのソウルフード「モヒンガー」という麺料理もコシが弱く、スプーンで切れるほどフニャフニャ。
柔らかいので箸は使わずに、スプーンで食べられています。
ナマズのスープに米粉を使った麺が入っていて、1,000チャット(約71円)前後で現地の屋台や飲食店などで売られています。

基本的には魚臭いので、食べ慣れない日本人にとって最初は敬遠しがちですが、豚骨ラーメンのスープの豚臭さと似たようなもの。
一度好きになるとクセになるおいしさでもあります。

現地在住の日本人の友人は、「モヒンガー」にゆで卵とベージョー(豆を衣で揚げたもの)をトッピングし、ライムをたっぷりしぼって、唐辛子を少々入れて食べるのがお気に入りなのだそう。

パクチーはお好みで入れてもいいのですが、日本のパクチー専門店などのように大量にトッピングしないのが現地流。
これは外国人が寿司や刺身を食べるときに、わさびを大量につけて食べるのと同じですね。
あくまでもパクチーは薬味で脇役です。

一方、現地の定番の麺料理「オンノカウスエ」(ココナッツスープの小麦麺)も麺は柔らか。
ココナツミルクベースのスープに、少し中華出汁を加えたような味わい。
お好みで唐辛子を加えていただきます。

基本的に麺はコシがないので、これもスプーンで切りながら食べます。
たくさんの小玉ねぎ、刻んだゆで卵が入っており、少し鶏肉が入っているバージョンもあります。
このような柔らかい麺料理が定着しているヤンゴンで、コシのある日本の麺のおいしさを理解してもらうまでは、かなり時間がかかったことでしょう。

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左が「オンノカウスエ」、右が「モヒンガー」

 

かつてスパゲッティミートソースを食べ慣れていた日本人は、空前のイタリアンブームの到来により、パスタの“アルデンテ”のおいしさを新発見しました。
同様に、ミャンマーの人々は最近、日本のラーメンのコシのおいしさに開眼したばかりなのかもしれませんね。

横綱ヤンゴンFacebook:https://www.facebook.com/YOKOZUNAYANGON/

 

※1ミャンマーチャット=約0.071円で計算

この記事を書いた人(著者情報)

Tomoko

飲食ライター歴20年以上の日本人記者。
ASEANはじめ、世界各国の飲食ネタを取材しております。
またPR会社も経営しており、PRプロデューサーとして、
海外進出をする飲食企業や日系メーカーなどのお手伝いをしております。
シンガポール、マレーシア、ベトナム、台湾、オーストラリアなどでPR事業の実績あり。
国際きき酒師(英語)やワイン検定の資格を有し、
訪日外国人に日本酒ペアリングのアテンドなども行なっております。
食いしん坊万歳!お酒大好きのライターです♬

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