急成長するインドネシアの大きな市場をターゲットに、近年日本の飲食店がインドネシアに進出しています。
前回はインドネシアの情勢や日本食事情、進出形態などについてお話しいたしました。今回は、インドネシアに飲食店が進出にするに当たって考えるべきポイント・注意点をお話ししたいと思います。
前回の記事はこちら → 【インドネシア】飲食店成功の秘訣は海外市場⁉海外進出のポイント~インドネシア進出形態 編~
インドネシアでは、外資規制分野リスト(ネガティブリスト)の改訂により2016年からレストラン、カフェ、バーなどは100%外資投資が可能になりました。
しかし、外資企業の会社設立の最低投資額は土地・建物を除き100億ルピア(約8,000万円)と高額なため、独資で進出するのではなく、インドネシアの企業と合弁会社を設立したり、フランチャイズ権を供与したり、ライセンス契約を締結したりという方法が一般的です。
独資で会社設立をすれば自分の計画通りに進出できますが、その点、合弁会社・フランチャイズやライセンス契約では自由はありません。
しかし、合弁会社・フランチャイズやライセンス契約で進出するメリットはもちろんあります。
◆メリット
・投資額そしてリスクの分担
・ローカルパートナーの知見を生かし、自社で不足している機能を補完できる(例えば、商品開発、ローケーション選び、原材料の仕入れ先、フランチャイズを展開するノウハウなど)
◆デメリット
・パートナーの意向を取り入れる必要があるため、自社の事業計画通りに進めることが難しい
・自社の技術やノウハウがパートナーに流出する可能性がある
◆メリット
・投資額そしてリスクが、合弁会社設立の場合よりも、さらに低い
・ローカルパートナーの知見を生かし、自社で不足している機能を補完できる
・フランチャイズ契約の場合、商品・サービスの販路拡大や経営ノウハウを提供するため、フランチャイズ先が自社ブランドのクオリティを維持することを期待できる(例えば、味の指導を継続してするため、同じ味が提供でき、またメニュー、店舗の規格なども継続して指導することができるため、世界的に同じブランドイメージを維持することができる)
◆デメリット
・事業から得られるリターンが低い(ライセンスフィー、ロイヤリティーのみ)
・フランチャイズ契約の場合、経営指導を行うため、自社の技術やノウハウがパートナーに流出し、短期間で解約などが起きる可能性がある
・ライセンス契約の場合、ライセンサーが経営に介入しないため、自社のイメージと違う事業が展開される可能性がある。また商品のノウハウを学んだ後契約解消となる可能性がある
つまり、フランチャイズ・ライセンス契約は、投資額そしてリスクを軽減することができますが、その分ノウハウの流出があるためローカルパートナーを慎重に選ぶことがキーとなります。
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