2021年10月、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏が手掛ける投資会社「ベゾス・エクスペディションズ」が、インドネシアの卸売り向けECサイト「Ula」に投資を決めたことが話題になりました。
Ulaは伝統的なパパママショップや商店のデジタル化を目的とする企業です。
別の見方をすれば、インドネシアではあらゆる商売でEC化が急速に進んでおり、これからも続くということです。
筆者はインドネシアの首都ジャカルタで生活していますが、もはやECなしでの生活は考えられません。
「飲食店」も最近は「冷凍品」や「半加工品」をECプラットフォームで販売しています(※)。
※食事をデリバリーするデリバリーサービスとは別に、ECを展開するケースです。
インドネシア進出を考えている場合は、ECについても抑えておいて損はありません。
本記事ではインドネシアのEC事情(B2C向け)と、主要なプラットフォームについて簡単にお伝えします。
調査会社のIDCによれば、2025年までにインドネシアのEC市場は830億米ドル(約9兆2,520億6,000万円)に達し、東南アジアで最大の市場になると予想されています。
2位以下はベトナムが290億米ドル(約3兆2,720億7,000万円)、タイが240億米ドル(約2兆7,079億2,000万円)となっており、インドネシアの市場の大きさが伺えます[2]。
「小売業」だけを見てみると、2020年のEC小売総額は約169億米ドル(約1兆9,068億2,700万円)で、2024年にかけて284億米ドル(約3兆2,043億7,200万円)にまで成長すると予測されています。
また、2020年のインドネシア小売り全体におけるECの比率は6.1%であり、中国の状況(2020年でのEC比率44.8%)から捉えればまだまだ伸びしろがあります[3]。
生活者視点で見てみると、ここ数年で購入するものの種類も大きく変化したように感じます。
1~2年前までは「物理的に近所で売っていないもの」を購入していた印象ですが、
最近では生鮮食品を含む食料品から飲食店のメニューなど、近所で購入可能なものであってもオンラインで購入する人が増えているように感じます。
新型コロナの影響により物理的に店内営業できなかったという事情がありますが、飲食店でも「デリバリー」以外の「EC販売」の展開が増えました。
冷凍ピザや半調理品(麺類やスープ類など)の販売も今では珍しくありません。
観光地へ行けない中、インドネシアのさまざまな特産物をオンラインで購入可能になったのはある意味、新型コロナのおかげですね。
服や小さいアクセサリーなど「ストレス発散のための買い物」もオンラインにスイッチし始めています。
とにもかくにも、インドネシアでは生活する上でも、商売する上でも、ECを避けては通れなくなっています。
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