タイでは毎年11月になると、タイの灯籠流し「ロイクラトン祭り」が各地で開催されます。
花などで装飾した灯籠を川に流すお祭りで、ゆらゆらと揺らめきながら静かに流れていくさまは幻想的です。
コロナ禍の今年は開催が危ぶまれましたが、感染者数の減少と規制緩和によって無事に行われました。
11月19日にバンコクで行われた、いくつかの開催地の様子をお伝えいたします。
ロイクラトーン、ローイクラトンとも呼ばれるこのお祭りは、毎年陰暦12月の満月の夜(おおむね現在の11月)、農民の収穫に恩恵を与えてくれる水の精霊に、クラトン(灯籠)を流すことで感謝を捧げ、罪や汚れを水に流し、魂を浄めるお祭りです。
日本の死者の魂を弔う灯籠流しとは違い、タイでは精霊への感謝として灯籠を流します。
灯籠はバナナの葉で作ったものを川に流したのが始まりです。
今はバナナの葉をベースにした、いろいろな装飾の灯籠が見られます。
①ベンチャシリ公園:後述
②ター・マハラート:後述
③アイコンサイアム:後述
④プラ・アーティット船着場:バンコクの下町に当たり、バックパッカーの聖地として有名なカオサンに近いチャオプラヤー川エクスプレスボートの乗船場
⑤ルンピニ公園:バンコク中心部のシーロムにある観光地としても有名な公園。公園中央に大きな人工の池がある
⑥アジアティーク・ザ・リバー・フロント:チャオプラヤー川沿いにある、19世紀後半に建造された建物を修復・復元した複合商業施設
⑦チャトチャック公園:バンコク北部にあるウィークエンドマーケットの開催地として有名なチャトチャックにある公園。公園中央に大きな人工の池がある
日本人が多く住むプロンポンエリアの中心部にあるベンジャシリ公園は、地域の憩いの場となっており、公園中央には人工の池があります。
毎年公園の池でロイクラトンが行われる定番開催地で、在住日本人にもよく知られています。
ロイクラトンらしい灯籠の露天がたくさんあります。
コロナ禍ではありますが、規制緩和後ということもあり、この人の多さです。
みんな楽しみにしてたのですね。
灯籠に火をつけて池に浮かべます。
タイ人の人たちは灯籠に向かって静かに手を合わせていました。
都会の景色の中に溶け込んだ灯籠の灯がとてもきれいです。
ベンジャシリ公園
バンコク中心部を流れるチャオプラヤー川のリバーフロントにある、チャオプラヤーエクスプレスボートの船着き場を改造した複合施設です。
施設のすぐ横が川で、テラスから灯籠流しが行われます。
灯籠をスタッフに渡すと、かごに乗せて川に浮かべてくれます。
川までは高さがあるので、チャオプラヤー川ではこの方法がよく見られます。
ター・マハラート
高島屋も併設されたチャオプラヤー川リバーフロントにある巨大ショッピングモールです。
ビフォーコロナのような人の多さで、従来のロイクラトンの賑わいが戻っていました。
来場客はたくさんの花火を眺め、タイの乾季のお祭りを楽しんでいました。
アイコンサイアム
コロナ禍で祭りという祭りがことごとく中止になっていましたが、ロイクラトンは無事開催できて本当によかったなと思います。
灯籠を浮かべる人々の顔には穏やかな笑顔があり、久しぶりの行事を楽しんでいました。
もちろん新型コロナウイルスに対する不安はあるでしょうけど、この日は皆、2年ぶりのロイクラトンを満喫できたのではないでしょうか。
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