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【タイ】キーワードは非接触!「食」にまつわるアフターコロナの変化

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今回は、海外出店の前に押さえておきたい「現地での決済方法」と「デリバリー事情」をご紹介します。

というのも、コロナ禍のタイでは店内飲食や夜間の外出禁止など強制力のある取り締まりが続いた期間が長く、これに合わせて人々の生活スタイル・習慣・行動が変わる中、モバイルバンキングとデリバリーサービスが急激に発展しました。
このデリバリーサービスは、コロナ禍が落ち着きを見せるようになってもより一層定着し、サービスを充実させています。

いずれもキーワードは【非接触】。

当初は感染拡大を抑えるための施策として導入が進みましたが、現在ではその利便性の高さから生活の一部として日々の暮らしを支えています。

この記事では、コロナ禍を経てタイで瞬く間に普及したモバイルバンキングと、デリバリーサービスについて紹介します。

屋台や市場もキャッシュレス

キャッシュレス決済のイメージ。タイではQRコードを読み取るスタイルが主流

日本でキャッシュレス決済というと、おサイフケータイ、交通系電子マネー、〇〇ペイなど種類が多く、ポイントに合わせて複数のツールを使い分けるという方も多いのではないでしょうか?

タイでキャッシュレス決済といえば銀行系アプリ一択。

日本のメガバンクが出しているモバイルバンキングアプリと同じようなものですが、残高照会はもちろん、カードレスでATMから現金を引き出せるだけでなく、振込、スマホ代、電気代・水道代、クレジットカード代などの支払いをアプリ内で完結させることができます。

サイアム商業銀行(SCB)、バンコク銀行(BBL)、カシコン銀行(Kbank)といったタイの主要銀行では2018年に、インターネット経由の送金手数料を無料化(※1)。

他行への送金でも手数料が発生しないという手軽さから、利用者が急増。
学費の支払い、ネットショッピングなど、スマホがあれば、いつでもどこでも送金可能です。

また、支払いを受ける側にとっても「QRコードを設置するだけ」という導入メリットから、タイではあっという間にモバイルバンキングが普及しました。



外食文化が盛んなタイでは、デパートやレストランはもちろん、小規模店舗でもQRコード決済に対応しています。

原付バイクに三輪車の荷台を取り付けたフルーツの移動販売や、タイヌードルの屋台、ドリンクスタンドなど、金額が100バーツに満たない場合でも、小銭ではなくスマホでQRコード決済する人が増えています。

便利な銀行系アプリを利用するには、タイの銀行に口座を開いてお金を預けておく必要があります。

外国人でもビジネスビザ(B-VISA)と労働許可証(WP)があれば、タイに銀行口座を持つことは簡単です。

WPがない家族ビザ(O-VISA)や学生ビザ(ED-VISA)でも、居住証明を取得すれば、口座を開設することができるので、タイで銀行系アプリを利用する外国人は少なくありません。

とはいっても、飲食店として注意すべき点は、タイ国内に銀行口座を持たない旅行者への対応です。

日本からの旅行者が海外で利用できるキャッシュレス決済は、クレジットカード一択という現状ですが、初の海外出店で小規模なビジネスからクレジットカード決済を導入するのはコストの面でも懸念があるのではないでしょうか。

そんなときに導入を検討したいのが、オンライン決済サービスの「Omise」です。

日本人が運営するタイを拠点としたスタートアップ企業が提供しているサービスなので、実装から運用まで日本語でサポートを受けることができます。
東南アジアでの事業拡大を計画している方は、既にご存知かも知れませんね。

「Omise」はカード決済端末を導入せずとも、店舗でWebサイトやリンク(決裁画面URLを支払い者にシェアする方法)からカード決済を受け付けることができるサービスです。

お客さんは自身のスマホを使ってリンクからオンライン決済画面に飛び、クレジットカード情報を入力して決済を完了させます。

旅行者のキャッシュレス決済に対応でき、国際カードブランドが定めるセキュリティ基準、PCI-DSS 3.2.1に準拠する安全性の高さ、固定費が掛からず1回の取引ごとに発生する処理手数料のみの手軽さが特徴です。

クレジットカード決済の利用頻度が低い店舗では、決済端末の導入コストと都度発生する手数料を比較してみると良いかも知れません。

「Omise」公式ウェブサイト:https://www.omise.co/ja/japan

コンビニやスーパーでもデリバリーが定番化

デリバリーのイメージ。コロナ禍で日用品の購入をする際にデリバリーを利用する人が増えた

日本では「デリバリー=出前」のイメージがありますが、タイではコロナ禍を経て、料理以外の保存食品や日用品のデリバリーも浸透してきたように感じます。

タイ全土に展開する主要スーパー3社、「Tops」、「Big C」、「Lotus’s(※2)」はすでに、公式サイトやアプリでネット通販事業を展開。

大容量の冷凍食品や調味料などが購入できるタイの業務用スーパー「makro」もデリバリーサービス「makro click」を展開しており、生活エリアによりますが近年のガソリン代高騰を考えると、著者の住んでいるエリアでは500バーツ(約1,850円)以上の購入で送料60バーツ(約222円)とかなりお手頃です。

また、タイでは大手コンビニチェーンのセブン-イレブンもデリバリーサービスを展開しています。

ちょっとコンビニに行きたいけどもう夜中でパジャマに着替えてしまった、炎天下で外に出たくない、大雨で身動きがとれないなど、さまざまなシチュエーションで活用されています。

最寄りのコンビニから届くので配達時間が短く、コーヒーやお弁当、パン、お菓子、アイスクリームまで届けてくれます。

業態にもよりますが、飲食店は持ち帰りできる商品をどこまで展開するかによって、SNSによる集客、ECサイトの立ち上げ、フードデリバリーサービスへの加盟など、店舗に合ったデリバリースタイルを模索していく必要があるでしょう。

フードデリバリーサービスに関してはこちらをチェック!

(※1)参照:JETRO 「改革が進むタイの銀行業界」

(※2)編集部注:Lotus’sは、タイ全土に展開していた大手スーパーマーケットTesco Lotusの運営会社変更に伴い、2021年より「Lotus’s」にリブランド

※1タイバーツ=約3.7円で換算

この記事を書いた人(著者情報)

いほーじんA

タイ・プーケット在住10年の主婦です。
夫はタイ人、義実家同居で2児の母

海外在住の日本人と日本の家族を「つなぐ」生活の知恵やエンタメ情報をつづったブログ『いほうじんのぼやき』を運営しています。

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