魚介類の身を干した乾物「干物(ひもの)」は日本独自の保存方法とイメージされる方もいるかもしれませんが、実は世界各国で作られています。
フィリピンにおいても干物は一般的に食べられていますが、ちょっと変わった食べ方をします。
そこで今回は、日本とフィリピンの干物文化について、「魚の種類」「味や食感」「食べ方」の3つの項目で比較していきます。
国内でも地域によって干物(獲れる魚)の種類は異なります。
フィリピンと日本の定番干物を比べていきましょう。
・イカ
・アジ
・サバ
・エイ
・イワシ
・ホッケ
・サンマ
・イカ
・サバ
・イワシ
・ブダイ
・アイゴ
・トビウオ
日本で定番の魚もフィリピンで干物にされています。
しかし、南国のフィリピンらしく、温かい地域に生息する魚やカラフルな魚も干物にされています。
干物の作り方は日本とフィリピンで多少異なります。
それによって、どのような味・食感の違いが出るのでしょうか。
魚の種類や大きさによって、干す時間や場所(直射日光か日陰か)で乾燥具合を調整しています。
いずれも、余分な水分を抜く程度に干します。
魚に水分が残っている状態なので、イカやエイといった一部の魚を除いて箸でほぐせるほど柔らかさが残っています。
また、魚の種類によって「素干し」「塩干し」「煮干し」「みりん干し」など干物を作る方法が異なり、味にバリエーションがあります。
一方フィリピンの場合は、常温で長期間保存するために作られるので、ビーフジャーキーのようにしっかり乾燥されているのが特徴です。
そして、乾燥させる前に塩をたっぷりまぶされていることから、非常にしょっぱい干物が出来上がります。
自宅で自家製干物を作る際は、家庭の好みによって乾燥具合や塩加減を調整しますが、スーパーマーケット・市場で販売されている干物は「しっかり乾燥」「しょっぱい」が基本です。
朝・昼・夜までお米を食べるフィリピン人にとって、しょっぱい味付けはご飯が進む定番のおかずとなります。
また、フィリピンでは「素干し」または「塩干し」で干物を作るのが一般的です。
ただし、家庭で作る干物かつ、特別な干物にしたい場合のみ、しょうゆ・酢・にんにくに漬け込んだ後に干物にする、いわばみりん干しのような味わいにすることも稀にあります。
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日本とフィリピンでは同じ魚を使っても、干し方や調理方法が大きく異なります。
どういった違いがあるのでしょうか。
日本では「素干し」「塩干し」「煮干し」「みりん干し」などの干し方があります。
干し方や魚の種類に合わせて、
・グリル調理器を使って焼く
・フライパンで焼く
の2つの調理法に分けられるのが一般的でしょう。
フィリピンで干物を調理する際は、
・網で焼く
・油で揚げる
・南蛮漬け
・スープ
の4つの調理方法が一般的です。
先ほどもお伝えしたように、フィリピンの干物はビーフジャーキーのように硬く、カサカサしているのが特徴です。
そのため、身の大きな干物の場合は南蛮漬けやスープに入れるなど、水分を含んだ料理に適しています。
今回は、日本とフィリピンの干物文化について比較してみました。
干物はうま味がギュッと凝縮されるため、魚をさらにおいしく感じられる日本の定番のおかずやおつまみです。
フィリピンでは冷蔵庫を持っていない家庭が多いため、長期保存できる生活に欠かせない食材となっています。
日本では滅多に見ることのない魚を使った干物も多く存在するので、フィリピンに行ったらぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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