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すき家がホーチミンで店舗数拡大中、ベトナムに牛丼ブーム到来の予感

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ベトナム暮らしの長い筆者が、日本に一時帰国したときの出張先で好んで食べている日本食の一つに牛丼がある。
学生時代から食べていた懐かしい味で、ついつい足を運んでしまうのだ。
そんな牛丼だが、この数年はベトナムにいながらにして、あの懐かしい味が食べられるようになった。
今回は、2016年7月にホーチミン市でベトナム1号店を開いて以降、着実に店舗数を増やし続ける牛丼チェーン大手のすき家についてレポートする。

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ベトナムに進出した牛丼屋というと、2015年に同じくホーチミン市に進出した吉野家が先駆者として知られる。
しかし、もともと牛丼というメニューになじみがないことや、現地の感覚からすると、単品価格が並盛で5.9000ドン(約295円)と割高だったのがいけなかったのか、件の吉野家ベトナム1号店は2016年末に閉店。
ベトナム人の友人から、「吉野家はいつも閑散としている」と聞いていたので、2016年にすき家が進出すると知ったときも、「果たしてうまくいくのだろうか…」と疑問に思っていた。

すき家がベトナム1号店の進出先に選んだのは、イオンモール・ビンタン店。
吉野家もイオンモール・タンフーセラドンに1号店を出したので、同じような選択といえる。
しかし、吉野家が思うように集客できず、1年あまりで閉店を余儀なくされたのに対し、すき家は順調に客足が伸びているようで、1号店オープンから1年を経た現時点で、店舗数をすでに4店舗(※2017年7月現在)まで拡大している。

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今回取材に訪れたのは、筆者が暮らすホーチミン市7区のショッピングモール「クレセントモール」のフードコート脇にある店舗。
ここはすき家のベトナム2号店にあたるが、平日の昼から、ショッピングモールや近くのオフィスで働く地元の会社員やOLで賑わっている。
また、近くに日本人学校や日本人向け幼稚園などがあるため、日本人客もかなり多く、欧米人客の姿もちらほらと見られる。

実際、筆者も毎週土曜日にある日本人補習校の帰りに、家族と一緒に、ここで昼食をとるのが恒例になりつつある。
因みに7区店のマネージャーは、筆者の日本語教師時代の教え子で、留学先の日本ですき家に就職したとのこと。
ベトナムの店にありがちな、店員がやたらと多くて、だらけているという雰囲気は全くなく、みなテキパキと仕事に励んでおり、贔屓目を抜きにしても、ここは店員への教育が行き届いていると感じられる。

店内を眺めていると、マンガや歌舞伎の絵柄をあしらった店構えもポップでユニークだが、やはり客足が伸びている最大の理由は、日本で食べるのと変わらない美味しさ、そして、値段のお手頃さであろう。

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並盛は当初3.9000ドン(約195円)。
現在は少し値上がりして4.2000ドン(約210円)になっているが、それでも吉野家と比べるとかなり安い。
これにセットでサラダやドリンクをつけても+2.3000ドン(約115円)でかなりの満腹感が味わえる。
併設のカフェ店舗「すき茶」では、濃厚なソフトクリーム(9000ドン、約45円)など食後の甘味も取り揃えている。

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座席数は、涼しげな人工湖の「Ho Ban Nguyet(半月湖)」を臨むバルコニー席を含めると約60席。
店外にあるフードコートエリアを使用することも可能。

この記事を書いた人(著者情報)

Jun_Usami

1981年生まれ、愛知県名古屋市出身。2005年に日本語教師としてベトナムに渡り、2010年までホーチミン市内の日本語学校、外国語センター、大学などで勤務。2011年からベトナム情報配信サイトの運営会社で翻訳・編集業務を担当。2013年にベトナムと東南アジアサッカーの専門サイト「ベトナムフットボールダイジェスト」を立ち上げる。日本の各サッカーサイトやベトナム、カンボジアのフリーペーパーなどでコラムを連載中。

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