2017年10月26日から28日まで、ASEAN最大の日本食のフードショー、
FOOD JAPAN 2017が開催された。
日本全国から300近い事業所が出店し、日本食の製品を紹介する一大イベント。
26日、27日は業界関係者のみだが、一般公開日の28日にその様子を探りに行った。
今年の会場はSuntec Singapore Convention & Exhibition Centreの4階。
昨年度は約1.1万人以上が訪れたというFOOD JAPANは今年も大盛況。
11時にはかなりの人。
一般の場合は入場料4SGD(約320円)を払って中へ。
会場内にはブースが設置され、試食やその場での商品の販売が行われている。
輸出入業者、卸小売業、ホテルやレストランなどの業界関係者がターゲットだが、一般参加も可能な日とあり、小さい子供と一緒のファミリーや駐在と思われる日本人家族、若いシンガポーリアンのカップルなど幅広い年齢の人が参加。
日本人よりもシンガポーリアンが圧倒的に多い印象だった。
この最終日は、一般消費者への直接的なマーケティングの場ともあり、各ブース自社の製品の売り込みに熱が入っていた。
シンガポールでは近年糖尿病患者が増加中で、社会的にも問題になりつつある。
先進国の中でも糖尿病の患者数が多く、米国についで2位。
このままでは2020年までに67万人、2050年には100万人に達する見込み。
今回の会場では、グルテンフリー食品や肉製品を使わない大豆性食品、味噌や甘酒などの発酵食品が目を引いた。
各ブースも「Vegetarian」、「Healthy」などをポップに記載してヘルシーさをアピール。
今回は多数の展示の中から注目のものをピックアップ。
日本ではおなじみのハウスのカレールーだが、こちらはハラール対応。
インドネシアに昨年の8月に工場を新設してハラール認証を受けたそう。
現在はまだシンガポールでは販売していないが、まずは卸向けからスタートするという。
卸用のため968グラムのルー。
これで約50人前ができる。
その他にも冷凍の1キロのパウチタイプもあり。
これは温めるだけで使用可能。
シンガポールのみならずアジアではハラール認証マークを見かけることが多い。
地元のホーカーや、フードコートでも大きく緑色のシールがはられていたり、トレイや食器の回収がハラールとノンハラールで返却場所が分けられているくらいなので、かなりの需要が見込めると言えよう。
おそらく家庭に1つはあったであろう、赤いキャップの食卓塩を販売する日本製塩は今回が初出店。
特に力を入れていたのが「伊太利塩」や、「梅塩」、「柚子塩」などバラエティー豊かなフレーバーソルト。
日本でもまだ取り扱いは少ないので自社サイトでの販売を中心に展開しているが、その味に定評があり、「柚子塩」などはレストランのシェフにも愛用されているという。
今後はシンガポールのレストランや日本食を取り扱うスーパーなどへの販路拡大を狙うそう。
人気の「伊太利塩(イタリアン)」はバジル、ガーリック、オレガノ、パプリカ、クミンをブレンドし、さらに酵母エキスを加えている。
完全無添加でありながら、なににでもマッチする味わい深さはこのイースト酵母を使ったエキスがポイント、とおいしさの秘密を教えてくれた。
今回ブースをまわる中でよく見たのが「フィッシュナゲット」。
普通のチキンナゲットのような見かけだが実際は魚を使っている。
ツナなど使用している魚は様々だが、「肉不使用」なこととヘルシーさ、さらにレンジであたためるだけの手軽さを売りにしていた。
実際食べたところ、言われなければ魚だと気づかないくらいで食べ応えもあり満足感のある一品。
シンガポールで売られている卵は鮮度が気になるので加熱してからでないと食べられない、という人へ朗報。
「トレたま」と名付けられたこの卵は生で食べられるのが売り。
生卵や温泉卵としても食べられるのは、日本から空輸されて3日後には店頭に並ぶそのスピードゆえ。
「Training Egg」とはトレーニングしている人向け、という意味ではなく、トレーニングするように走り回れる環境で育てられた卵、という意味。
広々としたケージの中で健康的に育てられていると担当者が説明。
現在はリャンコートの明治屋で販売されているそう。
削り節のようにうすく削ったかまぼこ。
そのままごはんに乗せたり、サラダのトッピングなどに。
巻き寿司ができる機械。
表巻きも裏巻きも瞬時にできあがる。
一番売れていたのがこのチーズ。
スモークチーズやデザートチーズがシンガポーリアンに大人気。
入場料を払えば気軽に参加でき、ブースでの試食や新商品の購入までできるこのフードショーは、日本食に興味ある人なら非常に楽しむことのできるイベント。
野菜やフルーツなどの生鮮食料品、加工品、日本酒やジュース、キッチンツールや焼き物、食品サンプルまで幅広い商品が紹介されていた。
英語のできるアテンダントが試食や説明を行っているブースもあったが、担当者・アテンダントが日本語オンリーあるいは、せっかくの商品説明や表記が日本語のみ、というブースもまだまだ多くあったのは残念であった。
海外における日本の食への関心はとても高く、こういったフードショーは日本をアピールする大きなチャンス。
また、せっかくシンガポーリアンの消費者の声を直接聞くことのできる場なので、せめて商品名と簡単な説明は英語で書いてアピールしてほしいところ。
FOOD JAPAN 2017
Suntec Singapore Convention & Exhibition Centre 4F
03-6257-3892
sales@oishii-japan.co,jp
Website: http://www.oishii-world.com
Facebook: http://www.facebook.com/FoodJapanSg/
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