ホーム > トップインタビュー > 【TOP INTERVIEW】寛寿司 仁科寛氏

【TOP INTERVIEW】寛寿司 仁科寛氏

  • 友だち追加

営業マンからすし職人の道へ

ー 豊洲(東京都江東区)から空輸している鮮魚や秋田産の日本米、伊賀の老舗のしょう油など高品質の日本食材にこだわった創作ずしが人気の「寛寿司」。マグロ解体ショーなどのダイナミックなパフォーマンスも話題を呼んでいます。オーナーの仁科氏のご経歴を教えてください。
大学を卒業して国家公務員になったのですが、安定ではなくチャレンジしたいという想いが強くなり、わずか3ヶ月で退社し、スポーツ関連メーカーの営業職に転職しました。電話はもちろん、時には飛び込みで営業し、ゼロから新規顧客を開拓し、スポーツ量販店、大手フィットネスクラブ、TV通販、カタログ通販、そして海外の代理店と幅広く顧客を獲得していきました。おかげで、何事にも物怖じしない精神を身に付けることができました。入社当初は社長も含めて在籍者5人の小規模な会社だったため、新規開拓、商品開発、マーケティングなどさまざまな業務に携わることに。会社が成長するために必要な経験をし、幅広い知識を得ることができました。

- 海外の代理店にも果敢に営業し、新規開拓に繋げられたのですね。
海外代理店への営業は、よく現地に足を運んでいました。もともと海外旅行が好きなので、自分で受注した仕事で海外に行けることに充実感を覚えていました。海外は自分で営業地域を開拓することができたのですが、自社の商品が海外市場に展開できるということに満足感もありました。海外案件が契約に至った際は、英語力が劣っていてもサバイバル力があればなんとかなると感じ、海外でビジネスをすることに興味を持ちました。

ー 海外でビジネス展開するビジョンが浮かんだということですか?
そうですね。東アジアと東南アジアへの出張が多かったのですが、年々経済発展を続ける各国が輝いて見えました。10年以上同社で営業を続ける内に、新たなチャレンジをしたいと考えるように。せっかく挑戦するのであれば海外に行こうと思いました。その矢先にたまたまテレビ番組で、すし学校の生徒募集を見て「これだ!」とひらめき入校しました。


ー いきなりすし職人の道へ行かれたのですか!?
海外で仕事をするには英語力を高めるよりも、外国でも人気の日本食であすしのスキルを習得することが近道ではないかと考えたのです。
すし学校を卒業して、2012年8月、沼津港(静岡県沼津市)にある回転ずし店に入社しました。シンガポールに店舗を構えている会社だったため、ある程度経験を積んだら海外に赴任するという条件付きで、すし職人としての人生がスタート。1年ほど経験を積んだ翌2013年9月に渡星しました。

現地スタッフのモチベーションを高めて売上もアップ

ー 海外でビジネスを行うという目標に一歩近付かれたのですね!
目標には近付きましたが、日本とはまるで異なる文化など苦労することばかりでした。赴任して3ヶ月ほどで2店舗目がオープンし、スタッフの店舗間異動を実施。私は1店舗目の店長に就任したのですが、英語をろくに話せず、シンガポールに来て短期間だったため、なかなかスタッフに認めてもらうことができませんでした。働き方も日本とはまったく異なり、ローカルは残業務があったとしても翌日以降に回し、時間になったら退勤します。そのような状況に適応することが大変でしたね。

大人気!アジの握り

ー どのように順応していったのですか?
当時の店舗は慢性的なスタッフ不足だったため、日々ひたすら魚をさばき、食材の仕込みをし、休憩時間や休日を返上して運営していました。
現地で転職し、有名な日系すし店でも店長としての経験を積みました。目標
売上をスタッフと共有し、目標達成時には人気スイーツをごちそうしたり、日本からの旬の鮮魚をお客様におすすめし、オーダーを受けたスタッフを褒めたりして、明確な販売数も共有しました。
スタッフの定着率、意識向上に繋がり、グループ企業売上ナンバー1の店舗になりました。売上アップは、私自身がスタッフの嗜好(しこう)を理解し、マネジメントを行うことで、モチベーションが上がり、意識改革、離職率の低下につながったことも要因かと考えております。
また、
現地のマーケットの感覚をつかめるようになってきたことも要因だ思います。
たくさんのサプライヤーとも繋がることができ、次のステップを目指すようになりました。

ー 次のステップとは?
一般的に飲食店で店長を経験した後の次のステップは、エリアマネージャーとして複数店舗の管理をするか、独立が多いですが、私は後者を選びました。日本食レストランが増加しており、人気なことからオフィスの中心エリア、タンジョンパガー周辺で物件探しをスタートしました。
そんなある日、サプライヤーからオフィスビル2階の物件を紹介していただきました。一番奥にあるテナントったのですが、隠れ家のような雰囲気で多くの常連のお客様に来訪していただくイメージが湧いたため、その当日に保証金を支払い物件を取得。
翌月にはお店をオープンさせました。

ビル2階の奥まった位置にあり、店内の落ち着いた雰囲気からも隠れ家のような趣を醸し出す
この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

Twitter、Facebook も毎日更新中です☺

  • 友だち追加

メインメニュー

教えてASEANコラム

お問い合わせ

お電話でのお問い合わせ
WEBでのお問い合わせ

人気記事ランキング

新着記事

国別で記事を探す

おすすめキーワードで記事を探す

ライター紹介

G-FACTORYグループは、ASEAN進出を目指す飲食店オーナー、
外国籍人材の採用を検討している飲食店様を全面サポートいたします。