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【TOP INTERVIEW】KAMOON VIET NAM Ltd. 月森 砂名氏

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日本を知らない日本人

─ 全国の蔵元の地酒約50銘柄を楽しめる、【蔵 KURA】Kaku-Uchi&SAKE Shop(以下、【蔵 KURA】)と角打ち【日本酒で乾杯!】。経営者の月森氏が飲食業界に携わることになったきっかけとは?
大学卒業後、京都で勤め、大阪で個人事業主として仕事をしていました。その後、東京で舞台を主に撮影するカメラマンに。次第に、舞台やイベント制作の仕事にも従事するようになりました。また、母が能楽を習っていたことから、私も観賞する機会が増え、日本の伝統文化や芸能に興味を持ち始めました。そして私が主催した舞台やイベントに、「日本酒」の製造・販売に携わる方たちが試飲会を出してくださったご縁とご恩から、海外に地元のお酒を広めたい!という想いを抱くようになりました。

─ どうして自ら海外に広めようという想いに?
奈良の能楽堂で知り合ったキプロス人の友だちに、日本の文化について質問されたことがあったのですが、うまく答えることができませんでした。「どうして日本人はみんな、自国の文化についてちゃんと説明できないのか?」と指摘され、改めて日本の文化を学び、海外に広めたいと考えました。

─ 具体的にはどのようなことをされたのですか?
2009年にNPO法人「Layer Box」を立ち上げて奈良県で伝統芸能の舞台を主催したり、授業の一環として関東や奈良の学生さんたちと、奈良のプロモーションビデオや3D、3Gコンテンツを制作して、インターネットを通じて世界に発信したりしていました。

─ 先ほど、「月森氏主催の舞台やイベントに日本酒製造・販売している方々が試飲会を出した」とおっしゃっていました。その舞台やイベントは「Layer Box」の活動だったのでしょうか?
そうです。舞台やイベント開催時に、奈良県の酒造組合さんや蔵元さんたちが試飲会を出してくださいました。それがきっかけで、「奈良酒」の輸出支援を行いたいと思うようになったのです。蔵元6社他、アンテナショップ「奈良まほろば館」や商社、計10社に声を掛けて、2014年にホーチミンを視察。当時の日本酒のずさんな取り扱いを目の当たりにして、「なんとかしなければ!」と、翌2015年にStanding BARの【日本酒で乾杯!】をホーチミンにオープンしました。


日本酒を普及させるということ

─ どうしてホーチミンを選ばれたのですか?
ご懇意にしていただいている風水の先生から助言をいただいたところ、その1週間後にホーチミンで進出支援をしている企業さんと出会い、不思議なことに次々と繋がりができたのです。進出にあたり中小企業庁の創業補助金に採択され、自己資金も準備できたので4ヶ月半後、移住して1ヶ月後の2015年11月下旬に「Standing Bar 日本酒で乾杯!」をオープンしました。今、7年目に入るところです。

─ オープンしてからの反応はいかがでしたか?
日本酒は税金が高く、どうしても価格が高くなります。そのため、ベトナムの方は日本人の上司に連れられていらしたり、企業の上層部や起業家の方など富裕層が多かったり、まだまだローカルの中間層に浸透しているとは言い難いです。お客様は日本人はじめ、東アジアやASEANの方たち、欧米人など、すでに日本酒をよくご存じの方が多く、のべ24ヶ国の方がご来店くださっています。多くの方に来店して日本酒を知っていただくきっかけとなるよう、蔵元さんをお招きして試飲会を開いたり、定期的に日本酒とお料理のペアリングイベントを開催したりしています。日本とホーチミンからお客様をお招きし、蔵元さんにもご参加いただいて、ビーチリゾートのフーコック島で1泊2日の日本酒イベントを開催したこともあります。

この記事を書いた人(著者情報)

rin

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