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マイナーとは言わせない、安定的な経済維持が魅力「ブルネイ・ダルサラーム国」

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ASEAN(東南アジア諸国連合)10ヵ国で最も馴染みの薄い国と言われがちなブルネイ・ダルサラーム国、通称ブルネイ。
「ブルネイってどんな国?」と聞かれて即答できる方はごく僅かでしょう。
国民の多くがイスラム教を信仰し、首都はバンダルスリブガワン。
石油や天然ガスの天然資源に恵まれており、実は今トランプ大統領の発言で何かと話題のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)にも参加しています。

今回はそんなブルネイの知られざる魅力に迫ってみたいと思います。

ブルネイについての基本情報

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国名:ブルネイ・ダルサラーム国
(永遠に平和な国という意味がこめられている。)
略号(ISO):BRN/BN
人口:417,784人(2013年時点)
※2017年2月時点の東京都・世田谷区の人口が892,853人:世田谷区ホームページより
面積:5,765km2(三重県とほぼ同じ、愛媛県よりやや大きい!)
首都:バンダルスリブガワン
公用語:マレー語
(実際はブルネイ語と呼ばれるマレー語と9割語彙が一致している言語が使われる。また、英語も広い範囲で通用。)
宗教:イスラム教(78.8%:外務省発表)
特徴:毎月高い税金を払っている日本人からすれば驚くべきことに、ブルネイでは所得税はありません!
なおかつ、医療費・教育費も無料。
前述のとおり石油や天然ガスで国が潤っている為、これら全て国が負担しています。
(過去には日本の前首相・鳩山由紀夫氏が「ブルネイに移住したい」といった発言をしたことも。)

ブルネイと日本の関係

東日本大震災時には100万米ドルの義援金が政府から届き、ブルネイ王室の王族達も幾度も日本に訪れるなど良好な関係を築いています。
元々日本はブルネイの最大の貿易相手国であり、ブルネイの輸出額全体の40%以上を占めるのは日本に対しての輸出です。
近年は国民レベルでも他のASEAN諸国と同じく日本の伝統文化・ポップカルチャーへの興味関心が上昇しております。
在ブルネイ日本国大使館では頻繁に日本文化を紹介するイベントを開催し、毎回多くの現地ブルネイ人が参加します。
(参考URL:
http://www.bn.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
過去には、日ブルネイ友好30周年記念事業として庄やなどのチェーン店を展開する株式会社大庄が「和食プロモーション」を開催して成功を収めております。
(参考URL:
http://www.daisyo.co.jp/whatsnews/whatsnew/index.php?news_id=316

では、当然タイやベトナムと同じく現地では日本食レストランが大人気なのかと言えば、残念ながらまだまだ気軽に日本食を食べられる場所がないのが現状です。

ブルネイにおける日本食

日本への関心が高い中、現地にて日本食レストランが浸透していないことには理由があります。

1.宗教的な理由

冒頭でお伝えしたとおり、ブルネイはイスラム教が国教となっている為に豚肉を食べることがありません。
さらに牛肉や鶏肉に関してもハラル肉以外は食べません。
その為、ブルネイ内の料理の幅は他の東南アジア料理と比べると狭まるのは必然であり、日本料理も制限されてしまうこととなります。
同じ理由でブルネイ国内ではアルコールも販売されておりません。
大衆食堂・日本の居酒屋のような文化はなかなか根付くことが難しいでしょう。

2.マーケットが小さい

そもそも全人口が40万人強しかない為、大手企業が参入するにはマーケット自体が小さめ。
その為、ブルネイにある数少ない日本食レストランも日本人が経営に参加していない場合も多く純日本食を食べられる機会はほとんどありません。

3.ブルネイという国のネームバリュー

そして最後にやはり行きつくのはこの点。
たとえ経営者様が海外出店を検討している場合でも、元々ブルネイという国と何かしらのつながりのある方でない限り「ブルネイに出店しよう」という考えにいきつくことは稀なケースでしょう。
「ブルネイに出店するのであれば、隣国のASEAN各国に出店する。」
残念ながら贔屓目に見ても現在のブルネイの位置はこう評されてしまいます。

ブルネイの今後の展開

ブルネイの経済の安定を維持している天然資源もいつかは枯渇する懸念があります。
国としてもこの天然資源に依存した経済構造からの脱却を試みて動いているようですが、未だに形になっているとは言えません。
ただ国民1人あたりのGDPに関してはASEAN内でも1・2位を争っているので、今後観光業が盛んになり、外国企業の参入が増えてくればブルネイがASEAN 内でマイナーと呼ばれることはなくなっていくでしょう。
海外出店を考えている日本人経営者にとっても、この大きなポテンシャルを秘めているブルネイという国の今後に関しては目が離せないはずです。

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