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グローバルリスク2022とASEAN

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2022年、世界情勢はどのように動き、それによってASEANはどのような影響を受けるのでしょうか。
それを的中させることは簡単ではありませんが、ここでは国際政治経済の動向を把握した前提で、グローバルリスクによって今年ASEAN情勢がどう動いていくかを考えてみたいと思います。

まず、グローバルリスクとは何でしょうか。
それに明確な定義はありませんが、具体的な事例を挙げて簡単に説明しますと、米中対立や中国による覇権活動、イスラム過激派によるテロやミャンマーでのクーデター、新型コロナの感染拡大、経済格差や治安悪化のように、政治経済的な出来事などにより人類にとって悪影響を与えそうなリスクと言えます。

オミクロン株



今年のグローバルリスクからASEANが影響を受けるトピックは多くあるでしょうが、まずは新型コロナによる影響は最も現実的です。
2021年11月、南アフリカで感染力の強いオミクロン株が発見されて以降、瞬く間に世界中に広がり、今では日本や米国、欧州など世界経済の主要国を直撃しています。
ASEANにもその脅威は広がっており、ASEAN諸国は感染が拡大する国々との往来を制限するなどしています。
今年も新型コロナというグローバルリスクによってASEANの政治や経済は大きな影響を受けることが予想され、日本との往来で制限が続くだけでなく、去年のようにインドネシアやタイなど多くの邦人が滞在する国で感染が爆発的に拡大すれば、在留日本人の犠牲者が再び出る恐れも排除できないでしょう。

また、新型コロナと関連しますが、それによって国内で経済が停滞し、経済格差の拡大や失業者が増加するなど、市民の間で社会的不満が高まっていることも否定できない状況です。
当然ながら、ASEAN各国でも世界経済の混乱によって物価が急上昇し、生活必需品が買えないなどとして政府への不満を強め、結果的に大規模な抗議デモに発展する可能性は排除できないでしょう。
今年になり、中央アジアのカザフスタンでは生活必需品のガソリンの価格値上げに抗議するデモが国内各地に広がり、結果的には多くの逮捕者や死傷者が出る事態に発展しました。
カザフスタンのような抗議デモがASEAN諸国で発生するとは断言できませんが、ASEAN諸国に駐在員を派遣する企業においては、駐在員の安全・保護の観点から今後の状況を注視していく必要があるでしょう。

抗議デモに対処するカザフスタン治安当局

 

最後に、テロについて若干ながらお伝えしたいと思います。
昨年、南アジアのアフガニスタンでは米軍が撤退し、イスラム原理主義勢力タリバンが実権を20年ぶりに握りました。
世界では、同国が再びテロの温床になることを懸念しています。
タリバンが実権を握った直後、ASEAN各国にある日本大使館はテロの恐れがあるとして警戒情報を発信しました。
幸いにもその後ASEANでイスラム過激派による大規模なテロは発生していませんが、フィリピンやタイ南部、インドネシアやマレーシアではイスラム過激派組織が今も活動していますので、グローバルリスクとして東南アジアのテロ情勢にも目を配っておいた方がいいでしょう。



この記事を書いた人(著者情報)

サンシーロ

ASEAN各国に国際会議でよく出かけます、よろしくお願いいたします。

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