シンガポールと国境を隔てたマレーシア第2の商業規模を持つ都市ジョホールバルには、ジョホール州発のカフェチェーン「MY LIBERICA COFFEE(マイリベリカコーヒー)」があります。現在4店舗(銀行の支店が集まり、日本人が多く住む有名コンドミニアムがあるタマンモレック、ジョホールバルで飲食店が集まるエリアとして有名なストラモールとマウントオースティン、ジョホール州のクライ)を構え、世界的にも流通量が希少で、日本でも「幻のコーヒー」として提供されることもあるリベリカ種のコーヒーをフィルタードリップとサイフォン形式で提供。日本の喫茶店をも彷彿とさせるような店構えのご当地カフェブランドに注目したいと思います!
ジョホールバルの郊外でリベリカ種を栽培、コーヒー豆を製造している中華系マレーシアンの一族が経営。こちらのブランドは、地元コーヒー農園オーナーの息子さん4人が立ち上げました。地産地消のブランドで、マレーシア発コーヒーチェーンのブランディングを目指してマーケティングを担当するディレクター、ブライアン・リューさん(写真右)に、1号店で話を伺いました。
ー事業を始めた理由は。
父がジョホールバルの郊外にコーヒー農園を持っているんだ。広さは50エーカーぐらいだね。1年間にコーヒーチェリーを100トン生産している。もう50年ぐらいはやっているね。僕は5人兄弟なんだけど、そのうち一人の兄が台湾の大学で勉強していた時に台湾でスペシャリティーコーヒーの技術も取得したんだ。卒業後、ジョホールバルに戻ってきて5年前にこの1号店をオープンさせた。僕は5人兄弟の末っ子で、主にマーケティングとフランチャイズ関連について担当している。一番上の兄は台湾で医者をやっているんだけど、僕を含めて他の4人の兄弟はみんなこのビジネスにディレクターとして関わっているよ。直営店はこの店だけ。他の3店舗はフランチャイズでブランド展開している。
ーこちらのカフェのブランド名の意味について教えて下さい。
MYには2つの意味を持たせている。1つは、マレーシアで伝統的なローカルコーヒーという形で提供するのではなく、スペシャリティーコーヒーのスタイルで提供するという点で、MYは我々独自の、という意味を込めている。2つめは、MY=マレーシア。マレーシア発のコーヒーブランドであるという意味合い。
ーなぜこのエリアに1号店を出したのですか。
このあたりは、銀行の支店が集まっていて、家賃が他のエリアよりも安かったからね。ここの家賃はだいたい5000MYRぐらいかな。飲食店街として有名なストラ地域の家賃は、この地域の倍以上する。中華系のマレーシア人が多くすみ、飲食店街が集まるオースティン地区は多分6000〜7000MYRぐらいじゃないかな。店のすぐ近くに、日本人の家族が多く住んでいることで有名な「モレックパイン」という高級なコンドミニアムがあるので、日本人のお客さんがよく利用してくれているよ。この店の来店客比率の5%ぐらいは日本人のお客さんだと思う。
ー一番人気のメニューは。
カプチーノ(9マレーシアリンギット、MYR)の注文が一番多いね。この店は、30代以上のお客さんが中心なので、ホットで頼む人が多い。他のお店は、30代以下の若いお客さんが多いので、アイスで砂糖入りのものを頼む人が多いね。
マレーシアでは、”スペシャリティーコーヒー”というコーヒーの飲み方が普及しだしてからまだ日が浅いんだ。うちの店では、サイフォンとフィルタードリップのどちらかを選んでもらい、ストレートやブレンドコーヒーも提供しているけど、日本のようにブラックで砂糖もミルクも入れずにコーヒーの味をそのまま愉しむスタイルが当たり前にはなっていなくて、この地ではまだまだ少ないよね。そういう飲み方をマレーシアにも普及していきたい。
ーこのタマンモレックにある直営店の1カ月の売上高は。
それは非公表なんだ(笑)。直営店の1カ月の来店客数はざっとみて3000人ぐらいかな。
ー今後もお店の数を増やしていきたいですか。
ジョホールバルには、あと1店舗出せば商圏的には十分だと思っていて、クアラルンプールにも店を出せれば、マレーシアでの知名度がもっと上げられると思う。ただし、あくまでもフランチャイズ方式で店舗を増やしたいので、投資家を探しているところなんだ。
※次回は、農園についてもレポート予定です。
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