ー こだわり抜いた最高の状態のA5ランク黒毛和牛を使用している「将泰庵」。その特選肉を使用した、名物メニュー「飲めるハンバーグ」は口の中でとろける食感が国内外問わず大人気です。2011年6月に1店舗目の「肉の匠 将泰庵 船橋本店」がオープンしますが、現在の成功の道筋があってこその出店だったのでしょうか?
いえ。1年ほどはあまりお客様が定着せず、試行錯誤の日々が続きました。しかし、2年目になったある日、テレビ東京の『モヤモヤさまぁ~ず2』で取材していただいたことがきっかけで、徐々に客足が伸び安定するように。その後、肉フェスで出店したメニュー「飲めるハンバーグ」が面白いと話題を呼び、メディア露出がさらに増え知名度向上に繋がりました。
ー 「飲めるハンバーグ」は将泰庵の名物メニューへと成長したのですね!
実は、オープン時は「黒毛和牛100%ハンバーグ」として店舗で提供していました。しかし、いまいちインパクトにかけていて……。フェスの出店依頼をいただいた際に思い切ってメニュー名を「飲めるハンバーグ」に変更したら、お客様の反応が良かったのです(笑)。これがきっかけとなり、海外出店など新しい取り組みへのお話しをいただくようになりました。
ー 海外出店について具体的にお伺いできますか?
シンガポールとベトナムのホーチミン、タイのバンコクで焼肉店を売却したいというお話しをいただきました。早速、現地に視察に行ったところ、来日客が多く日本食需要の高いASEAN地域なら、海外進出によって新たな客層を取り込めると感じました。日本で出店している限りではインバウンドの需要しか見込めませんが、海外進出をすれば来日したことがないローカルをも取り込めます。それらの方が現地ではもちろん、来日する機会があった際に日本の当店を利用していただけたら、願ったりかなったりだな、と。本格的に海外進出に興味を持ちました。そんな最中に、おしゃれな飲食店が軒を連ね、日本食店も多いバンコクのトンローエリアにあるホテル・ニッコー・バンコクの3階で焼肉店をやらないかという話をいただき内見したところ、直感で「ここに出店したい!」と感じました。とんとん拍子に話は進み、2019年2月に「TOKYO YAKINIKU 将泰庵」を出店しました。
ー オープン後のお客様の反応はいかがでしたか?
予想通り多くのお客様にご来店いただきました。豪奢な雰囲気にするため総工費約1億円をかけたのですが、あと1~2年で回収が見込めるほどです。特に、タイ人のお客様には日本のA5ランクの黒毛和牛が堪能できると、ご愛顧いただいております。タイ人富裕層は観光で訪日経験のある方が多く、日本の味を知っています。できるだけ「日本と同じものを提供すること」を意識しています。
ー お肉は「日本のA5ランクの黒毛和牛」を使用されているのですよね。「日本と同じものを提供する」とはどういうこでしょうか?
食事や店内の雰囲気だけでなく、接客などを通じて「日本と同じものを提供する」ということです。現地で採用したタイ人、ミャンマー人スタッフに研修の一環として、実際に日本の店舗で働いてもらうことで、日本式の接客を覚えてもらっています。また、飲食店で最も大切なのは料理です。こちらも「日本と同じものを提供」にこだわって、A5ランクの和牛は国内店舗と同じものをタイに輸送しています。
上記の取り組みから、コロナ禍で旅行ができない中でも、タイにいながら日本並みのクオリティを楽しんでいただけていると自負しています。おかげで、初出店から約2年で2店舗目をオープンすることができました。
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