「日本ではQRコード決済が普及するのか?」という議論が盛んになっている。
これに関してはまだ何とも言えない状況だが、少なくともインドネシアではQRコード決済が大輪の華を咲かせている。
その最大の理由は、国内各地に無数に存在する零細事業者がインドネシアの実体経済を支えているからだ。
もう少し平たく言えば、個人経営の小さな食堂や屋台、行商人が非常に多いということである。
今回説明するのは、ここ最近インドネシアで急激に成長した電子決済プラットフォーム『OVO』である。
インドネシアにある程度長く滞在する人ならば、紫色を基調にしたQRコード決済のシールをよく見かけるようになったと感じているはずだ。
高級ショッピングモールに入居する飲食店から街角の屋台まで、一度見たら忘れられないカラーリングであるOVOの看板が目立つようになった。
このOVOはAndroid、iOSの両方でアプリを配信し、電子ウォレットはもちろん、同一のプラットフォームで携帯電話、公共インフラの料金の支払いもできるようになっている。
OVOはインドネシアの華人系財閥リッポーグループの企業である。
先日、筆者はサリムグループ傘下の電子決済サービスOttoPayに関する記事を執筆したが、リッポーグループとサリムグループの両創業者はかつて銀行事業で手を組んだ仲だ。
これに関しては、2018年5月に日本経済新聞で連載された『私の履歴書』に詳しく書かれている。
話は逸れたが、リッポーグループはそもそも金融畑を主軸にしている財閥だ。
その強みを活かし、インドネシアの電子決済市場の先頭集団に立った。
メインメニュー
教えてASEANコラム
お問い合わせ
人気記事ランキング
新着記事
国別で記事を探す
おすすめキーワードで記事を探す
ライター紹介