米国の疾病対策センター(CDC)が2022年4月5日、4月2日までの1週間に国内で新たに確認された感染者のうちオミクロン株の亜種であるBA.2(ステルスオミクロン)への感染者が全体の72.2%を占めると発表しました。
その前の1週間のBA.2感染者の割合が57.3%だったことから、BA.2への感染が大幅に全米で拡大していることになります。
これまでBA.2は欧州や日本、韓国などで感染が拡大していましたが、米国でも過半数を上回る状況で、新型コロナの専門家らはBA.2が世界で主流になると警戒を呼び掛けています。
では、最近のASEAN各国の状況はどうなっているのでしょうか、日本企業の進出が多いいくつかの国を紹介したいと思います。
例えば、ベトナムでは感染者が減少しています。
米国ジョンズ・ホプキンス大学の統計によれば、4月6日までの28日間における国内の感染者数が528万4987人に上り、死者が1751人となり、3月中旬まで上昇傾向でしたがそれ以降は減少傾向にあります
その他のASEAN各国では、減少または減少傾向に転じている国が多いです。
各国の4月6日までの28日間における国内の感染者数と死者数ですが(以下各国の数字は4月6日時点の数値)、インドネシアは前者が24万5643人に上り、後者が4734人で、2月下旬以降減少しています。
シンガポールは前者が26万3403人に上り、後者が199人、2月下旬以降減少傾向です。
マレーシアでも前者が60万7006人に上り、後者が1822人、3月中旬以降減少傾向にあります。
全体的に新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、今後は内外の経済活動がより活発化していくことが期待されます。
しかし、ASEANで最も多くの日本企業が進出しているタイでは、感染が拡大しているようです。
4月6日までの28日間におけるタイ国内の感染者数は69万775人、死者が2234人となり、1月中旬から2月下旬にかけて増加し、3月以降は増減を繰り返すものの全体的に階段を上っている状況です。
また、最近になって、オミクロン株の亜種(BA.1)とステルスオミクロン(BA.2)が組み合わさった混合型の変異株「XE」がタイ国内で発見されたことが報道されました。
XEは日本でも成田空港の検疫で初確認され、台湾や英国でも発見されたといいます。
XEについて専門家から詳しいことはまだ発表されていませんが、感染力がこれまでで最も強いと指摘する専門家もいるようです。
いずれにせよ、世界中で依然として感染が続いている中では、再びASEANでも猛威を振るう可能性は排除できません。
ASEAN各国としてはコロナ禍からできるだけ早く脱出し、経済の再生を目指したいところですが、今後とも新型コロナという課題に直面しながらそれを探ることになりそうです。
ちなみに、上述した米国ジョンズ・ホプキンス大学の統計は日々ASEAN各国の感染状況をアップデートしており、内外からの評価も高く、ASEAN諸国に進出を考える人にはとても重要なデータを与えてくれますので、ぜひ有効活用してください。
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