ASEANの食材市場に向けたプラットフォーム「Food ingredients Asia」が、バンコクのクイーンシリキットナショナルコンベンションセンターで開催されました。
食材市場に向けてさまざまな国から参加企業が集まり、近年健康志向の高まるタイでは、特に体に良い食材に関連したサイエンティフィックなブースが多く見られました。
2022年9月にリニューアルオープンしたばかりの巨大コンベンションセンターでの開催ということもあり、多くの来場者で賑わった同イベントをレポートします。
Food ingredients Asiaは成長を続けるASEANの食材・飲料ビジネスの見本市として、1996年から特に農産物・食料品の輸出額が多いタイとインドネシアで1年おきに開催されています。
アジアは世界の食品素材市場の40%近くを提供していますが(出典:JETRO)、中でも急成長するASEAN地域をターゲットとする人にとって、同展示会は重要です。
アジア地域の新しいビジネスパートナーを求める企業全てのサプライヤーにとって、理想的な場となることが想定されています。
<イベント概要>
イベント名:Food ingredients Asia
共同開催:Vitafoods Asia
期間:2022年10月5日〜7日
主催:Informa Markets
会場:クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター
URL:https://www.figlobal.com/asia-thailand/en/home.html
<イベント会場情報>
会場名:クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター
所在地:60 Queen Sirikit National Convention Center, Ratchadaphisek Road, Khlong Toei Sub-district, Khlong Toei District, Bangkok
駐車場台数:約3000台
アクセス:MRT(地下鉄)クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター駅直結
URL:https://www.qsncc.com/en
リニューアルしたばかりのクイーンシリキットナショナルコンベンションセンター。
非常に広い会場です。
ヘルシーな食材としてキャッサバ(タピオカの原料)の粉などを紹介しているブース。
「健康」も需要なテーマのイベントであるため、各ブースそれぞれナチュラルテイストでさわやかなデザインです。
インドに拠点を置くPlant Lipidsのブースでは、スパイスやオイルなどの他、食品着色料が紹介されていました。
赤や黄色、ピンク、緑など色とりどりの着色料ですが、全て天然のものです。
タイ企業Intergoodsのブースでは、食品の水分を保持し、調理中の重量損失を最小限に抑えるのに役立つフレーバーが紹介されていました。
ブースの実験見本で、フレーバーを加えたバナナは明らかに保水されており鮮度が保たれています。
試食などサンプリングを行っているブース付近は、多くの来場者が集まり、栄養補助食品の味を実際に確かめていました。
「三菱商事ライフサイエンス」のブースでは、植物由来のナゲットなどのサンプリングが行われていました。
サステナブルな食材として、今最も注目を集めている食品の一つである植物由来の代替肉は、宗教上や健康上の理由から食事が制限されている人々にとっても安心して口にできます。
ヴィーガン(動物由来の食品を一切取らない完全菜食主義者のこと)やベジタリアンにとってもうれしい食品です。
アルギン酸は麺やパンの小麦粉生地に加えると、適度な保水性が付与されるためソフトな食感になるそうです。
「ハナマルキ」では、塩こうじをメインに紹介していて、製品を使ったサンプルの試食ができました。
日本食が不動の人気であるタイにおいては、このように日本らしさを打ち出した分かりやすいブース作りがイベントでは大切だなと感じます。
実際、近辺のブースの中で来場者が最も立ち寄っていたのは、この「ハナマルキ」でした。
ASEANマーケットにおける食品・飲料のトレンドなどのセミナーを開催。
会場の雰囲気から、食のイベントというよりサプリメントなどの健康医療系イベントといった印象でしたが、健康について最先端技術が注目されるタイでは植物由来の食品や栄養補助食品などの関心が高く、今後の飲食業界において新たなビジネスチャンスのムーブメントとなりそうです。
メインメニュー
教えてASEANコラム
お問い合わせ
人気記事ランキング
新着記事
国別で記事を探す
おすすめキーワードで記事を探す
ライター紹介