インドネシアは世界第4位の人口約2億7000万人 (2020年国家統計局推計より)を抱え、石油、石炭、天然ガス、パーム油を産出する豊富な資源国で、その潜在性により日本からの投資が常に多い国でした。
近年インドネシアの経済発展は目覚ましく、一人当たりのGDPは2019年に4,000米ドル(約45万1,280円)を超え[1]、世界銀行の上位中所得国リスト入りを果たしています。
それに伴い中間所得層(世帯所得5,000~3万4,999米ドル=約56万4,100円~394万8,587円)が増大し、2020年には総人口の70.3%[2]にまで急増しています。
もともとインドネシアは親日国で日本食の人気が高いため、この中間層の拡大を狙い、近年多くの日本の飲食企業がインドネシアに進出して成功を収めています。
丸亀製麺、大戸屋、吉野家、カレーハウスCoCo壱番屋、シャトレーゼなど大手チェーン店が近年ジャカルタに進出し、店舗を増やしています。
オンライン外食ガイド「OpenRice」によると日本食レストランは、2014年時点でジャカルタに約1300軒あると報告されています。
2017年時点の外食市場の規模は約370億米ドル(約4兆1,743億4,000万円)と推計され、日本のおよそ6分の1[3]なので、まだまだ成長が期待できる国です。
ラーメン店は、ジャカルタだけでも190店舗[4]あると言われ、一風堂、博多一幸舎をはじめとする日本から進出した有名店から、インドネシアで設立された日系店や地元の人が営業している店まであります。
ここで注目していただきたいことは、このラーメンブームが豚骨ラーメンから始まったことです。
インドネシアは国民の約90%がイスラム教徒[1]で、その人数は世界一です。
イスラム教では、肉はもちろんのこと調味料や加工品でも豚を食べることが禁じられているため、豚料理を提供するレストランはインドネシアでは限られていました。
しかし、このラーメンブームは人口の約3%(2012年時点)[5]の中華系にターゲットを絞ったところ生み出されたものなのです。
ラーメン店の成功は、インドネシアという国の面白さと可能性を示しているのではないでしょうか?
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