多民族・多宗教のマレーシアでは食習慣もさまざま。
そのため、職場などで会食をする場合は、各人の食習慣に合わせて食事を選定するのが難しいこともある。
例えば、マレー系であるイスラム教徒はポークが、インド系のヒンドゥ教徒はビーフが禁忌なので避けなければならない。
また、インド系はベジタリアンなどが多いとされているため、すべての条件を満たすのは、なかなか難しい。
だが、SUKI-YAなら前述の条件を満たせる。
鍋スープは二人以上の場合、写真のように二つに分かれている鍋で提供されるので、食習慣の違う二人でも一つの鍋でいただける。
またポークフリーのため豚肉は扱っておらず、ハラル認証も取得。
つまりマレーシアの三大民族であるマレー系(ムスリム)、中華系、インド系が一つのテーブルにつけるのが魅力である。
またマレーシア人はとうがらし、にんにく、ハーブ、ライムなどを合わせて、自分好みの味に調節しながら食事をする。
薬味コーナーの充実は、マレーシア人が味に飽きないためにも不可欠だ。
ローカルのスチームボートは直火で、しかも屋台街などで供されることが多い。
しかしSUKI-YAの店舗はすべてショッピングモール内にあるため、エアコンの効いた屋内で食事ができる。
この食事環境は日本では当たり前だが、マレーシアにおいては「ちょっとだけ贅沢」な気分にさせてくれる。
さらに、「日本式のスチームボート」というのが高級なイメージで、少し豪華な食事をしようとやってくる客層にぴったりなのだ。
食事をする場所にもよるが、マレーシアでは店内に食材や調理の匂いが充満していたり、床にごみが落ちていたり、テーブルがべとべとしていたりすることも多い。
Suki-Yaは日式(日本風)を標榜するだけあり、これらの不快さをほぼ感じない。
例えば、鍋の具材の野菜や魚介、練り物があるセルフのエリアは、スタッフが常に目を配っているため、なくなるとすぐに補充される。
具材が落ちたり、混ざったりしないように常に管理も行われている。
価格帯はランチでRM34.8(約940円)、ディナーでRM41.8(約1130円)。
※週末と祝日は上記料金に+RM3。
ただし税・サ別で時間制限は120分。
この金額は、他の標準的な日本食レストランで提供されている定食と、ほぼ同じ金額。
SUKI-YAでは鍋だけでなく、寿司やドリンクまで食べ放題という内容の充実さも人気の理由と言える。
というのも、マレーシアの食事でよく言われるのが「値段相応」。
日本でいうコスパの良さを感じられることが少ない。
確かに個人的な感想ではあるが、値段の差がそのまま味に現れていることが多いように思われる。
見た目は中華料理だけど味はスパイシーなマレー系というニョニャ料理など、歴史的にみてもマレーシアではもともと他国の食文化をフュージョン(融合)させた料理が多い。
そしてマレーシアの日本食レストランで見かける「日式」という言葉。
純日本食ではなく、日本料理にインスパイアされた料理という意味を含むことも多い。
スチームボートという鍋料理があるマレーシア。
スープ(出汁)で提供するしゃぶしゃぶ、すき焼きが定着しやすい要素が十分にあったと考えられる。
そしてSuki-Yaの鍋料理も、純日本食ではなく日式に近いためすんなりと受け入れられたのではないだろうか。
店名:SUKI-YA(すき屋)
住所:Level 6, 168 Jalan Bukit Bintang, 55100 Kuala Lumpur
2008年に1号店をオープンして以来、今やマレーシアとシンガポールで10店舗以上も展開
URL:http://www.suki-ya.com/
営業時間:11:30-17:00(ランチ)、17:00-22:00(ディナー)
※1マレーシアリンギット=27円で計算
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