2018年5月、SCOOP のオープンの約1年前。
シンガポールに初の量り売りショップ「UnPackt」が開業していました。
こちらは、SCOOP に比べると店舗の大きさが約100㎡と小規模。
Florence Tay氏とJeff Lam氏の二人の起業家が、シンガポールの環境配慮の意識を高めたいとの思いで始めました。
UnPacktの商品ラインアップはSCOOP のものとあまり変わりはないのですが、石けんがシンガポール国内産であったり、中華食材が見られたりと、ローカル層をターゲットにしているようです。
また、立地はSembawangエリアという、90年代以降開発が進んだニュータウンの一角にあります。
大きな貯水池の国立公園があったりと、自然豊かな郊外の雰囲気。
ローカルの中間層ファミリーが主に暮らしている住宅街です。
店内の量り売りのシステムは、ほぼ同様。
持参の容器がない場合は、店内にある無料の容器(寄付によるもの)があるのでこれを利用します。
この点が異なるところです。
UnPacktは、店舗が小さいながらも頻繁に各地のショッピングセンターに期間限定店を出しています。
シンガポールローカルへの意識啓発に力を入れていることが伺えます。
また、最近では大学構内での啓発活動などを行っており、若年層の環境意識を向上させる取り組みも。
海外勢力だけではなく、シンガポール国内のスタートアップによってもゴミ削減、脱プラスチックへの動きが進みつつあります。
シンガポールで環境配慮の動きが出てきたと言っても、それはここ数年の話。
依然、シンガポールの一般的なスーパーマーケットでは冷蔵品、野菜、肉、壊れやすいものなど、それぞれをビニール袋に入れるほどで、環境への意識はあまり高いとは言えない状況です。
加えて、飲食店からのデリバリーやテイクアウトも全てプラスチック製の容器を使用しています。
シンガポールの暮らしにおいて、もはやプラスチック容器は当たり前となりつつある中、SCOOPのようなコンセプトの店は定着するのでしょうか。
現状、周辺に暮らす外国人駐在員や一部の意識の高いシンガポール人には支持されているようです。
今後、さらなる認知度を向上させるには、シンガポール人への環境配慮の意識啓発が重要になるでしょう。
実は、上記以外にもシンガポールには小規模な量り売りの店がいくつかあります。
こうした店舗も、UnPackt同様、期間限定で出店するなどして奮闘しています。
今後、SCOOPのような海外勢の大型店とシンガポール国内ローカル店がタッグを組み、全体の環境意識向上に加え、流通業界における変革を起こして欲しいと期待しています。
■SCOOP WHOLEFOODS
住所:163 Tanglin Rd, #02-17/ 18, Singapore 247933
電話:6235 2739
営業時間:10:00~19:00
URL:https://sg.scoopwholefoods.com/
■UnPackt
住所:6 Jln Kuras, Singapore 577724
電話:8518 0372
営業時間:10:00~20:00
定休日:月曜
URL:https://facebook.com/UnPackt.SG
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