ここ数年、シンガポールのローカルメディアのグルメ記事でしばしば目にする「Poke Bowl(ポケボウル)」。
しかし、大きな繁華街や郊外では店舗を見かけることがほとんどありません。
グーグルマップで「Poke Bowl」というキーワードで検索すると、2018年6月現在、地図上に表示されるポケボウルのレストランはほとんどが、タンジョンパガー、ラッフルズプレイス付近のフィナンシャルディストリクト、いわゆる金融街に集中しています。
面白い現象なので、少し理由を考えてみたいと思います。
まず、日本ではその名前に馴染みのない人が多い「ポケボウル」について説明しましょう。
ハワイで食べられている「ポケ」という料理は、生の魚の切り身、または茹でた貝類やタコなどに、玉ねぎなどの野菜を混ぜ、そこに、醤油など、日本やアジア風の調味料を合わせたものをかけた、いわゆる「漬け」のようなものです。
そのポケをメインに、野菜など数種類の具をご飯やサラダの上にのせたものが「ポケボウル」です。
近年は発祥地のハワイだけでなく、アメリカ本土でも広く親しまれ、ちょっとしたブームのようになっている模様。
醤油ベースで味付けしたマグロやサーモンをご飯にのせるというのは、コンセプトも味も「漬け丼」といった感じなのですが、ポケボウルは調味料の使い方が型にはまらず自由で種類が豊富。
そして、消費者の健康志向の高まりに応え、ポケボウルには野菜など体に良いものが盛りだくさんのっており、海鮮丼の進化版と言えるものなのです。
そんなポケボウル、シンガポールではなぜ店舗が金融街にばかり集中しているのでしょうか。
とりあえず、「Aloha Poké 」という店に行ってみましょう。
Aloha Pokéは、シンガポールで最初にポケボウルの店を開き、現在島内に8店舗を展開するチェーン店です。
ポケボウルは具をカスタマイズできるのが特徴。
Aloha Pokéでは、店頭に注文票と鉛筆が置いてあり、リストに載っている具材の中から食べたいものに印をつけて店員に渡すという注文スタイルです。
Aloha Pokéのポケボウルはサイズが3種類で、小は12.90ドル、中は16.90ドル、大は20.90ドル。
ベースは程よく酢のきいた白米、玄米、白米玄米混合、そしてサラダから選びます。
メインは、マグロ、サーモン、豆腐、期間限定品の4種類から、サイズにより、小は1種類、中は2種類、大は3種類選べます。
味付けは、マグロとサーモンは醤油味のスタンダードなものや、わさびマヨネーズなど4種類、豆腐はナッツとゴマ風味の1種類。
その他の具は、サラダとパイナップルがデフォルトで、それに加え、ニンジン、トマトなど12種類の中から好きなものを2種類選びます。
さらにチアシードなど4種類のスーパーフードの中から1種類を選択。
1種類50セントで具の追加オーダーも可能。
Aloha Pokéには他に、「ポケリット」というポケボウルの具材をラップサンドにしたオリジナルのメニューもあります。
なるほど、この選択肢の多さが注文票でオーダーする理由でした。
様々な味を楽しめるので、何度足を運んでも客を飽きさせませんね。
目移りしやすいアジア人を取り込む賢いシステムかも知れません。
Aloha Poké
支店情報等はHPにて
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