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【インドネシア】飲食店成功の秘訣は海外市場!?海外進出のポイント~ インドネシア進出時の注意事項 編 ~

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パートナー選びの注意点

インドネシアに限ったことではありませんが、パートナーの選択は事業の成功に大きく関わってきます。

特にライセンス契約で海外進出をしたレストランやベーカリーなどで、最初の数年はライセンス元のブランド名で活動し、ノウハウを学んだら契約解消をするというパターンが多いです。
ライセンサーにロイヤリティが支払われなくなるばかりか、店名は変わっているにもかかわらず、メニューは一切変更せずに事業を行っているのです。

失敗例と成功例をみてみます。

ほかほか弁当
良いパートナーをうまく見つけられなかったケースとして有名な例に、ほかほか弁当があります。
インドネシアには弁当をイートインする形のファストフードレストラン「Hoka Hoka Bento」があります。

誰しもが日本のチェーン店であると信じていますが、実はフランチャイズ契約を締結する話をしていたものの物別れとなり、開店した1985年当初からインドネシア企業PT. Eka Bogainti の独資でした。
そのままインドネシアで成長し続け、2013年にHokBenに改名されました。
ロゴは日本で以前使われていたものととてもよく似ている男の子と女の子です。

かわいい子どものイラストが特徴的なインドネシアのHoka Hoka Bento店舗

丸亀製麺
良いパートナーを選んだ例として、日本の株式会社トリドールホールディングスのグループ企業、株式会社丸亀製麺が経営する讃岐釜揚げうどんの丸亀製麺があります。
トリドールは海外進出に積極的で、2011年のハワイ進出をはじめとして海外展開を急激に進めている会社です。
インドネシアには、2013年3月に現地企業のSriboga Raturayaとフランチャイズ契約を締結し進出しました。
パートナーのSriboga Raturayaは小麦の製粉会社で、Pizza Hutのフランチャイズ店を全国に200店舗以上展開するノウハウを持っています。
丸亀製麺は、今ではインドネシア全34州の約半分に「MARUGAME UDON」として78店舗を展開する超大人気店となっています。

丸亀製麺のインドネシアでの成功は製粉会社という原材料を供給できる、そして全国展開のノウハウを持つ会社をパートナーに選んだことが大きいと考えられます。
Pizza Hutとの契約を長年続けていることからも、この会社は信頼できるパートナーと分かります。

世界で受け入れられている日本のうどん

 

ハラル認証

インドネシアに飲食店が進出する際に考えることの1つとして、ハラル認証という制度があります。
前回の記事でもご説明した通り、インドネシアは国民の87.2%[1]と世界で最もイスラム教徒の多い国です。
イスラム法の下では豚肉を食べることが禁じられています。
豚肉を食すことだけでなく、豚から派生したもの、また豚と接触した食品は全て禁じられています。

例えば
・豚から抽出したエキスが含まれる調味料や出汁の入ったスープ
・豚を調理した道具を使って調理された食材
・豚を運んだトラックや豚肉を入れた冷蔵庫で保管された食材
・豚肉などが配合されている餌を食べた家畜
・豚由来のタンパク質や酵素を使っている医薬品、化粧品
などです。

上記で記載したように、見ただけでは分からない原材料や保管場所、輸送方法についても配慮が必要です。
牛や羊などの肉は食べてもよいとされていますが、イスラムの教えに則った方法で屠畜・解体されなければならないという規則があります。

見た目では分からないため、イスラムの規則に則った食べ物であるということが分かることを認証する制度が、ハラル認証[2]です。

ハラル認証とは宗教と食品科学の2つの面から、専門家がハラルであることを保証する制度です。
製造現場では施設・設備だけでなく、使用する原料を監査され、作られた製品がハラルであることを認証されます。
現場の従業員、管理者の理解が不足していると、ハラルでないものが混ざってしまうおそれがあるため、従業員教育、組織としてのマネジメント体制の確認も求められています。

ハラル認証を取得することで、イスラム教徒の消費者にアピールする効果があります。
ハラル認証の1つ、レストラン認証も取得すれば、より多くの人をターゲットにできます。
インドネシア進出の際には、取得を検討するべき重要項目です。

しかし、インドネシアには人口の約3%[3]の中華系の人がいます。
約3%といっても、2億7000万人[1]の人口を持つインドネシアですから、約810万人の中華系人口がいることになります。
「3%の華僑系がインドネシア経済の90%を牛耳る」とよく言われるほど、ビジネスにおける華僑系の人々の存在感は大きいです。
首都ジャカルタには中華系の有名な財閥が多いことから、とりわけたくさんの華僑が住んでいます。
中華系の富裕層を狙った店を出すという選択肢も、十分戦略になります。

インドネシアのラーメンブームは中華系をターゲットにした豚骨ラーメンの博多一幸舎から起きましたが、その後イスラム教徒の人々も食べられるチキンベースのラーメンのチェーンが進出しています。

豚骨ラーメンをはじめ、海外でもさまざまな味のラーメンが人気

出店場所によっては豚骨ラーメンのチェーン店ながら、チキンベースのラーメンを提供する店をオープンするなど、多様なラーメン文化が根付いています。

次回は、会社を設立する場合の手順をご説明します。

 

【参考】

[1]外務省「インドネシア共和国 基礎データ」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/indonesia/data.html

[2]一般社団法人 日本フードバリアフリー協会 ハラル事業部「ハラル認証の実態」
http://www.halal.or.jp/halal/halal3.html

[3]「平成27年度アジア情報研修 東南アジアの人口統計を調べる-華僑・華人を中心に-」
https://rnavi.ndl.go.jp/asia/tmp/H27_asiakensyu_jissyu2_1.pdf

※1インドネシアルピア=0.008円にて換算



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