しかし、ミャンマーにはもともと、猫が店内をウロウロする“猫カフェ”が山のようにある。
実は敬虔な上座部仏教の信徒が多いので、高級飲食店を除き店内に猫や犬がうろつくことに寛容なのだ。
野良猫や野良犬に餌をやると功徳が積めるとされ、店内をうろつく猫や犬に自分の皿から肉や魚を分けてやる客も多く、動物たちも人に慣れていて、滅多なことでは吠え付くようなこともない。
そんなミャンマーで、今さら猫カフェを開いてもはやらないとは思わなかったのかと尋ねてみると、「ミャンマーの人たちは躾の行き届いた血統書付きの猫には馴染みがないので、SNSブームのミャンマーできっと評判を呼ぶという確信がありました」と、パールさん。
たしかにオープンしてからというもの、身近にいないブランド猫と記念撮影できる絶好のインスタ映えポイントとして人気を博している。
こうした、日本と同じような本格的な猫カフェは「フリーダムカフェ」が最初だが、ミャンマー東部の避暑地であるインレー湖には絶滅に瀕したビルマ猫を繁殖し、観光客と触れあわせている施設「インターヘリテイジハウス」が数年前からある。
水上に浮かぶように立てられた施設の1階はビルマ猫スペースで、常時数十匹の猫が寛いでいる。
ここで猫たちと戯れたのち、併設のビルマ猫グッズの店で買い物したり、2階のカフェでお茶や食事を楽しめるようになっている。
広義の意味では、ここも猫カフェといえるだろう。
さらに、ミャンマーには犬カフェもある。
市街中心部から少し離れた北ダゴン地区にある「JBペットセンター」がそれ。
本来は犬のブリーダーが子犬の繁殖および販売を行う、いわばペットショップで、犬の躾スクールも開催している。
「JBペットセンター」は土曜と日曜の午後3時から4時半までの1時間半のみ、子犬と触れ合える犬カフェをスクール内の一角で運営している。
犬の可愛さに目覚め、飼ってもらおうというのが目的だ。
こちらも現地メディアが取り上げた効果もあり、予約なしには入れない人気を呼んでいる。
こうした動物カフェはまだ“ブーム”といえるほどの状況にはないが、昨今のSNSの大盛況ぶりを見るにつけ、似たような業態のカフェが激増するのは確実と思える。
いずれ、フクロウカフェやクラゲカフェなんていうのもヤンゴンに現れるのだろうか。
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