※本記事は2021年2月9日時点の情報です。
ミャンマーで軍事クーデターが発生しました。
2021年2月1日、与党・国民民主連盟(NLD)の報道官は、アウンサンスーチー氏やウィン・ミン大統領など政府高官やNLDの幹部らが拘束されたと発表しました。
現在、アウンサンスーチー氏らは自宅に軟禁されているということです。
今回のクーデターの背景には、昨年11月に実施された総選挙の結果があると言われます。
同総選挙では、NLDが476議席中396議席を獲得し、国軍系の野党である連邦団結発展党(USDP)は33議席に留まり惨敗しました。
しかし、国軍側は総選挙の投票結果では不正が行われたと主張し、政府や与党に対して再選挙を要求。
2月1日に召集される予定だった総選挙後初の国会のボイコットを示唆していました。
幸いにも、現在のところ、クーデターによる日本権益(大使館や日系企業、邦人など)への被害は報告されていません。
今回のクーデターはそもそも日本権益が標的となるような事案ではないので、今後もそういった危険性はありません。
しかし、発生当初は現地と電話やネットがつながらないなどの障害がみられ、今後も状況がひどくなれば、バスや電車など公共交通機関の麻痺、夜間外出禁止令の発令なども考えられ、日常生活で制限が出てくる可能性はあるでしょう。
そうなれば、現地の日系企業においては、出社時刻に間に合わなかったり、そもそも出社できなくなりその日の仕事ができなくなる可能性もあります。
近年、ミャンマーへの日系企業の進出は増加し、ミャンマーは新たなフロンティアとして注目されています。
全日空が直行便を運航するなど、両国の経済関係は確実に緊密化しています。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、2020年12月現在で、ミャンマー日本商工会議所に加入している日系企業の数は433社に上ります。
これらの企業では、製品の運送などが停止や遅延となり、経営的にも影響が出てくる可能性があるでしょう。
日本にある本社においては、現地支店との円滑な連絡ができなくなったりすることも考えられます。
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