ー 十分なリサーチをされていたようですので、スムーズに進出できましたか?
ベトナムでは基本的に現地の方と組んで物件契約などを行うので、まずはパートナーを探しました。私はデザイナーの関係者から紹介してもらいましたが、信頼できるパートナーと組まないとだまされるといううわさを聞きました。また、工期が延びることも聞いていたので、想定よりも半月ほど納期を長く設定していました。しかし、それよりも1週間ほど延び、2012年8月1日にようやくホーチミンの日本人街であるレタントンに「いもたろう」をオープンできました。
ー なぜレタントンを選ばれたのでしょうか?
ベトナムで戦ったことがないので、ある程度の売上を確保できるようにです。当初は日本人向けのお店をオープンしましたが、ベトナムに進出するからにはローカルにも楽しんでもらえるお店をつくりたいという想いはありました。
ー ベトナム初出店から8年ほどたっていますが、現在のホーチミンの飲食事情をどのように見られていますか?
私が初めてベトナムで店舗をオープンした頃よりも、味・クオリティ・接客全てのレベルが上がっています。また、ベトナムで日本食が人気あることから、日本の味やサービスを知ったベトナム人が、次々と日本食店をオープンしています。日本食の店舗数が増えているため、勝ち残りが非常に厳しくなっていると感じています。
ー 世界的に流行した新型コロナの影響はいかがですか?
新型コロナの影響で店内営業が禁止されていた時期があったのですが、デリバリー需要が伸びたので大きな打撃とはなりませんでした。もともとデリバリーを導入していたのでオペレーションができていたことが幸いでした。需要が高まり始めた2020年3月頃は、デリバリー売上は前年同月比約150%ほどになりました。11月頃には、新型コロナ禍で一時帰国していた日本人駐在員ならびに同伴家族が80%ほどまでベトナムに戻ってきており、店内売上が徐々に伸びてきています。
ー 海外進出を検討している方に向けてアドバイスをお願いします!
海外進出は社内ブランディングなどの観点からも「かっこいい」と思います。しかし、現地ではサバイバルです。日本と同じやり方では通用しません。片手間ではなく、ゼロから1を作るつもりで移住して見聞を広げ、郷に入れば郷に従う「覚悟」が必須です。また、海外は孤独なので、身近に相談できる相手がいたり、現地で日本人と交流をすることもメンタルケアという点で重要だと思います。
ー 「いもたろう」以外にも店舗を展開されていますか?
「いもたろう」は同じ居酒屋業態で日本にも出店しています。他に、ベトナムで焼肉業態「NIKUTARO」、高級すし業態「鮨こばやし」、日本式イタリアン業態「炭美イタメシあおやま」、カンボジアで焼肉業態「焼肉KAZU」を経営しています。
ー 今後どのようなことを計画されているのでしょうか?
ホーチミンで「カウンターで飲食する」という文化をはやらせたいと考えていて、2019年にはカウンターのみの「鮨こばやし」をオープンしました。カウンターのお店を増やすべく、2021年3月には、職人がカウンター越しに料理を提供する割烹料理店をオープンする予定です。現在、日本人職人を探している最中です。
ー 夢を教えてください!
現在ホーチミンでは「おまかせ」という言葉とともに、カウンター文化が流行しつつあります。今後も、現在仕掛けている割烹料理やすし業態などで、日本の食文化を世界に発信し続けていきたいです。
店舗名 | Imotaro いもたろう |
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業態 | 居酒屋 |
店舗住所 | 8A1 Le Thanh Ton Street, District 1 ベトナムホーチミン市 7000 |
電話番号 | +84 28 3822 3761 |
営業時間 | 平日11:00~14:00、17:00~23:00、土曜11:00~23:00、日曜11:00~22:00 |
URL | https://www.facebook.com/imotaro.viet |
MAP | |
備考 | 他店舗 国内1店舗 海外 ベトナム5店舗(2021年3月オープン予定店舗含) ※他ブランドを含む |
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