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【シンガポール】シンガポール人が続々と出店!不動の人気を誇るシンガポールの日本食事情

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シンガポールには近隣諸国同様、多くの日本食店舗があるが、それら全てに日本企業の資本が入っているわけではない。
中には、現地のシンガポール人や海外企業が経営する日本食レストランも多く存在し、食事時や週末になると多くの人で賑わっている。

チェーン展開を行っているローカル経営の回転ずし店

シンガポールには、シンガポール人が経営しチェーン展開を行っている回転ずし店がいくつかある。
代表的なのは、SAKAE SUSHI SUSHI TEI だろう。
これらのレストランは1990年代に開店し、回転ずしを主軸に、天ぷら、鉄板焼き、しゃぶしゃぶといった海外でも有名な日本食をリーズナブルな価格で提供している。

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実はこれらのメニューは、1990年代当時のシンガポール人にとっては高額で、現在のように気軽に食べられるものではなかった。
しかしSAKAE SUSHIとSUSHI TEIは、ヘルシーな日本食は後にブームが来ると考え、日本ではやっていた回転ずしならミドルクラスまでの層をターゲットとしたリーズナブルな価格で提供できることに気付き、事業をスタートさせたと思われる。
現在では、シンガポール人に人気な日本各地―例えば北海道―の素材を使った料理を提供する他、シンガポールのローカル素材OTAH(オタ:魚のすり身に香辛料などを混ぜて、バナナの葉に包んで焼いたもの)を使ったOTAH DONBURIのような、日本とシンガポールの料理をフュージョンしたメニューを展開。
食材、メニューともにバラエティに富み、味も開店当初と比べ大きく改善された。
その影響もあってか、食事時には行列ができるくらい多くの客をひきつけている。

価格帯は、回転ずしだと1皿2.6~10ドル(約200~770円)くらい。
丼ものだと8~16ドル(約616~1,232円)で、一品料理だと6~30ドル(約462~2,310円)未満のものが多い。

ビジネスでも目を見張るものがあり、SAKAE SUSHIはシンガポールに6店舗、マレーシアに17店舗、そしてタイ、フィリピン、中国、インドネシアに展開。
SAKAE SUSHIを展開する会社SAKAE HOLDINGS LTDはシンガポール証券取引市場に上場している。
一方 SUSHI TEIはシンガポールに13店舗、ベトナム、マレーシア、カンボジア、ブルネイ、ミャンマー、インドネシア、バングラデシュ、オーストラリアなど68店舗を展開している。

時代の変化にも迅速に対応。
例えば、現在は一般的となっているタブレットメニューの導入も、両店は早い段階で取り入れていたし、社内でのランチや企業のパーティで需要の多いケータリングサービスも行っている。
そしてシンガポールでGrab Foods、 Food Pandaといった宅配サービスが始まれば、配達メニューへの対応もいち早く導入をしていた。

その他、回転ずしでは台湾系の SUSHI EXPRESS、香港系のITACHO SUSHI も、SAKAE SUSHI 、SUSHI TEIのようにリーズナブルな価格設定でフランチャイズ展開を行っており、同様のターゲット層を引きつけている。

 

バラエティ豊かになるシンガポール人経営の日本食レストラン市場

シンガポール人経営者による回転ずし以外の日本食レストランも増えている。
以前になかったわけではないが、近年開店しているこれらのレストランは内装も料理のレパートリーも本格的で、一見、経営者がシンガポール人か日本人か分からない。

例えば高級和食店の「実柚(みゆ)」は、シンガポールにある高級日本食レストランで22年間修業したシンガポールシェフが料理長を務めている。
ランチタイムは比較的手を出しやすい丼ものなどを中心に、ディナータイムはシェフこだわりの「おまかせ」コースを提供。
その内容はお通しから、お造り、握り、揚げ物、煮物や焼き物、ご飯もの、デザートまで、日本でいただく「おまかせ」コースと遜色ない。
当然、お値段も138~198ドル(約1万626~1万5,246円)と高額になっている。

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またTachinomiyaは、いわゆるシンガポールのベッドタウンエリアのHougang(ホーガン)にあり、国内で初めて公共住宅(HDB)の一角にできた小さな居酒屋だ。
注目すべき点は、日本酒を数多くそろえていること。
料理はエビフライカレーうどん15.7ドル(約1,209円)や親子丼14.5ドル(約1,117円)といった主食の他、串焼き1本3ドル(約231円)~、とんかつ9ドル(約693円)、エビフライ10.5ドル(約809円)、揚げ出し豆腐7ドル(約539円)といった一品料理など、定番のメニューが並ぶ。

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同じ居酒屋でもIzakaya Shukuuは、ビジネス街の裏通りにある。
ここの経営者は日本滞在中にどっぷり日本食や日本酒にはまってしまい、「国際唎酒師」の資格を取得したという。
近くには、日本人の会社員が足しげく通う日本企業経営の居酒屋「楽々」がある。
にもかかわらずShukuuには、シンガポール人や外国人の客で賑わっているのだ。
ローカルの日本食需要の高さが垣間見える。

この記事を書いた人(著者情報)

coolme

こんにちはCOOLMEです。1996年からシンガポールで過ごし、在住歴ほぼ20年(+マレーシアにも2年)で、シンガポールや東南アジアの進化と共にここまでやってきた感じです。その間アジアの食文化には多大な興味を持って冒険してきています。最近のマイブームはスープです。

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