マレーシアの飲食業界でも消費者に訴求する販促(「 プロモーション(promotion)」)が盛んである。
単にお得感をアピールするものから、イベント性をもたせたもの、広告として認知度を高めるのが目的のものなど日本と同様の手法がとられている。
チャイニーズニューイヤー(中華系)、ラマダン(マレー系)、デパハリ(インド系)などの季節のイベントと連動した毎年恒例のもの。
飲食店オープン時の来店を促すための宣伝として展開するもの。
ポイントカードなど、プロモーションには様々なパターンがある。
今回は実際のプロモーション事例をいくつかまとめてみた。
1995年に開業したマレーシア国内で100店舗を数える回転寿司チェーンの「すし金(Sushi King)」。
ハラル認証取得店舗が多いことでも知られている。
販促は主に日本をイメージさせる企画が多い。
例えばマレーシア人にとって人気の旅行先の一つである北海道をテーマにした料理フェア「The Taste of Hokkaido has arrived」もその一つ。
「石狩(鍋、うどん)」「ざんぎ」「ジンギスカン」「コーン」などのキーワードを使った期間限定の13種類のメニューは、北海道の食を強くアピールしている。
またこのフェア期間中、一回の会計がRM50(約1,328円)以上の場合、抽選で北海道旅行や日本への航空券、または同店の食事券RM100(約2,656円)が当たるキャンペーンに参加できるという連動企画も同時に行われた。
実はこの企画は、マレーシア人の友人から教えてもらった。
曰く「定番メニューはほぼ食べ尽くしている」ため、「北海道のプロモーションがあるので、久しぶりに訪店した」とのこと。
潜在顧客はもちろん、リピーターの回帰をも取り込めた企画だったようだ。
イスラム教を国教とするマレーシア。
場所によってはアルコール類を提供していない飲食店も多い。
さらに、物価が安い割には酒の値段は高めである。
そのためアルコール類を提供するバー&レストランは、プロモーションとして日本でもおなじみのハッピーアワーを設けていることが多い。
通常は2~3時間のところ、ランチから夜9時までと、ほぼ営業時間中ハッピーアワーを実施しているレストランもある。
マレーシアはエリアによって住民層が分かれていることが多く、欧米系、中華系マレーシア人などが多い居住区では普通に飲酒ができることが多いので人気のあるプロモーションだ。
日本でも定着しているハッピアワーはもちろん、新規開店のオープニング・プロモーション例として以下のようなパターンが見られる。
・「通常1本RM15(約400円)の瓶ビールが3本でRM39」といったバンドル料金。
・ビールを1本買うと(オーダーすると)、1本無料。
このようなレストランではピザ1枚がRM18-20(約480-500円)であることを考えるとマレーシアでは酒類の値段の高さに目がいく。
そのためプロモーションがある店は確実に集客できているという印象がある。
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