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「ティーヌン」経営者インタビュー

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飲食業界~タイ料理との出会い

― リピーター続出の元祖トムヤムラーメンを提供している「ティーヌン」を展開する株式会社スパイスロードの2代目社長・木下氏。創業者である涌井前社長との出会いについて教えてください。
涌井がオーナーをしていた高田馬場の喫茶店に、アルバイトとして応募したことが出会いのきっかけです。高校を卒業してふらふらしていた私を涌井が救ってくれました。

― もともと飲食業界に興味はあったのですか?
まったくありませんでした。初めはやる気のない私でしたが、お客様に飲食業と接客の楽しさを教えていただき、だんだんと店頭でサービスするのが好きになっていきました。

― 当初は喫茶店とのことでしたが、タイ料理を提供することになるきっかけは何だったのでしょうか?
当時、喫茶店のオーナーシェフだった涌井が「インドが大好き」ということで、インドカレーを提供していました。ある日、その喫茶店にタイ人の女性がアルバイトとして働き始めました。そこで、まかないとしてタイ料理を作ってくれたことがタイ料理との出会いです。

― 初めてのタイ料理、いかがでしたか?
正直、おいしいとは感じませんでした(笑)。ココナッツミルクを食べたのも初めてでしたし・・・しかし気付けばタイ料理の魅力にどんどんはまっていたのです。涌井も同じようにタイ料理にはまったようで、タイ料理店を出店する構想を練り始めました。

タイ料理店を初出店

― 1992年、いよいよ「タイ国ラーメン ティーヌン」を出店されます。
「自分たちが好きになったタイ料理をどんどん広めたい」という想いで、西早稲田に1店舗目をオープンさせました。

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タイ国ラーメン ティーヌン西早稲田本店

― 1990年代前半、日本ではまだタイ料理は馴染みが薄かったと思いますが、お客様の反応はいかがでしたか?
初めての味に戸惑ってお帰りになるお客様が多数でした。ときにはお叱りの言葉をいただくことも。その中でも、気に入ってくださったお客様が常連となり、頻繁に足を運んでくれるようになりました。
また、当時フジテレビが店から車で10分ほどの河田町(東京都新宿区)にあり、珍しい飲食店があるということでテレビに取り上げていただきました。当時のテレビの影響力は絶大で、放送中から電話が鳴り止まず、それで興味を持ち常連になってくださるお客様も次第に増えていきました。

 

― お客様が増えたことで、木下社長自身の心情の変化はありましたか?
当時、私は料理長だったのですが、何度も通ってくださるお客様に対して「前回と同じ味、もしくはそれ以上の味を提供しなければならない」という責任感は生まれてきました。
その当時のお客様とは今でも交流があり、2年前に社長に就任した際も「店長が社長になってる!」と、わざわざ連絡をくれたことはうれしかったです。

 

タイ料理の国内への普及

― 初出店なさった27年前と比べ、国内におけるタイ料理の浸透を実感することはありますか?
タイ料理が身近なものになってきたと思います。
外食の際に和食、中華、イタリアンに並んでタイ料理が選択肢として定着しましたし、居酒屋などでもタイ料理が提供されていることは今では珍しくありません。

 

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看板商品のトムヤムラーメン

― 確かに、国内のタイ料理店の数も以前と比べて格段に増加した印象があります。
そうですね。創業当初では考えられないことですが、最近ではショッピングモールなどの商業施設内にタイ料理店があることも。
商業施設内の運営はコスト・施設内ルールなど、さまざまな面で難しい部分がある反面、モールに訪れている幅広い年齢層の方に知っていただけるため、タイ料理の認知度向上という点ではすごく魅力があります。

― たくさんの人にタイ料理を伝えたい気持ちが伝わってきます。他にもこだわっていらっしゃることはありますか?
当社店舗は全スタッフの半数以上がタイ人なのですが、日本での生活が長いために現地の味を忘れてしまっているスタッフもいます。トムヤムラーメン以外のメニューには社内共有レシピが存在しないので、年に1回は私がタイに赴き、時代に応じた本場の味を料理長に伝えることにしています。

 

スパイスロードの将来ビジョンとは

― 2013年には新業態「サイアムセラドン」を立ち上げました。「サイアムセラドン」についてお伺いしてもよろしいですか?
接待や記念日、デートにもご利用いただける富裕層向けの新業態として、ブランド「サイアムセラドン」を立ち上げました。日本でタイ料理は屋台で提供されるB級料理というイメージが強いため、この業態によって、タイ料理のイメージを向上させる狙いがあります。

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〈 フラッグシップ店舗 サイアムヘリテイジ東京店〉 で提供しているコースメニュー

― 業態開発など、常に新しい動きをしていらっしゃる木下社長ですが、今後の出店予定、海外進出予定があれば教えてください。
今後も年に1店舗ずつ出店を予定しています。どこに出店するかは、現段階では言えませんが、ぜひ足を運んでいただければと思います。
また、海外進出の予定は今のところありませんが、常に挑戦したい想いはあります。
実は、涌井が社長だった頃に、和食屋としてタイに進出したことがあるのですが、残念ながら閉店してしまいました。今後出店する機会があれば、涌井の夢でもあったタイ料理でのタイ進出に挑戦したいと思っています。

 

― 最後に今後の展開、夢についてお聞かせください。
夢は「タイ料理を通じてさまざまなもの・価値を提供すること」です。「おいしい」だけではなく「楽しい」も含め、ご来店いただいたお客様の何かのきっかけとなるような料理を提供したいです。
また、働いてくれているスタッフにも飲食業の素晴らしさやタイ料理を通じて売上を立てるなど、成功を体験してもらいたいので、努力が正しい方向に向くような企業へと成長させていきます。

※2019年5月14日にフジテレビ「ノンストップ」でティーヌンのガパオライスが紹介されました。
5月20日には「ティーヌントムヤムまぜそば」がコンビニやスーパーなど、全国(一部地域を除く)で発売!

この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

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