ドラフトビールの価格が$0.5〜と安く、アルコール好きには天国のようなカンボジア。
街中の飲食店でもビールを飲んでいる人の姿が目立ちます。
しかし、実は酒の原料になる作物が豊富に穫れるカンボジアは、ビール以外の酒造にも適した環境にある国と言えます。
カンボジアのお酒として有名なものは、米を原料とした蒸留酒であるスラーソーや、ヤシを原料としたパームワイン、パームスピリッツなど。
家庭消費用に一般の民家で作られるものもあれば、主にお土産用に製造・販売されているものもあります。
もう一つ、カンボジアの名酒となる可能性が注目され始めているのが、ラム酒です。
カンボジアでは、ラム酒の原料となるサトウキビの収穫が盛んでありながら、これまでラム酒の製造はほとんど行われていませんでした。
そこにチャンスを見出し、カンボジア産のサトウキビから採れる糖蜜を使い、ラム酒の製造を始めたのがベネズエラ人の2人。
カンボジア語で“現代的”“新世代”といった意味を持つ「SAMAI」は、彼らが製造するラム酒のブランド名であり、2015年にオープンした蒸留所兼バーの名前でもあります。
木曜日の22:00。
プノンペン市内の細い路地に佇む「SAMAI」の蒸留所内は、欧米人を中心とした顧客で溢れかえっていました。
それもそのはず。
こちらの蒸留所は、木曜日のみバーとして開放されるのです。
曜日限定という特別感もあってか、毎週木曜日の夜には多くの人が押し寄せます。
店内に入った瞬間、鼻の奥まで広がる芳醇なラムの香り。
熟成用の樽をインテリアとして上手く取り入れた店内はスタイリッシュで、音楽とラムの香りが居心地の良さを演出します。
室内奥の蒸留室はガラス張りになっており、レトロなポット型蒸留機を眺めながら、こだわりの一杯を楽しむことができます。
丹念に手作りされたラムをベースにした各種カクテルは、どれもコクのあるラムの香りがしっかりと残り、自然な甘味を口一杯に感じられる本物の味。
それでいて、割り方により、ラムの風味がまったく異なる表情を見せるから驚きです。
あくまで蒸留所でありながら、ラム酒の味を多くの人に知ってもらうため、曜日限定でオープンするバー「SAMAI」。
店内の居心地の良さがやみつきになり、社交の場として毎週のように通い詰める在住者も少なくありません。
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