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【ベトナム】「LES GANTS VIETNAM Co.,LTD.」現地代表インタビュー

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ベトナム人は手先が器用で製造業が向いている、と言われており、様々な企業の工場が進出しています。
今回は日本に親会社を持つ、スポーツ&ファッショングローブ企画・製造会社「株式会社レガン」のベトナム直営工場、「LES GANTS VIETNAM Co., LTD.」の現地代表、石川義高さんにお話を伺いました。

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記者:石川さんの簡単な経歴を教えてください。
石川氏:2006年に知人の紹介でコンサルとしてダナンに来ました。
ダナンの様々な会社を担当している中で、「レガン」のダナン進出後のサポート業務を請け負っていた際にオファーを受け、2007年7月より「レガンベトナム」の一員となり、2010年1月より現地社長を務めています。
ベトナム・ダナンに在住して今年で12年になります。

記者:ベトナム進出前に準備したことは何ですか?
石川氏:特にありません。
行けばどうにかなると思っていました。
元々、見知らぬ路地の探索や、行先の分からないバスに乗るなど、よくわからないことを身をもって調べるのが好きなんです。
来た当初の荷物は、ボストンバッグ1個に1週間分の服と生活費のみです。

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記者:こちらの工場では主に何を、どこの国向けに作られていますか?
石川氏:元々の目的が、野球のバッティング手袋のために立ち上げた工場ですので、それをメインで生産していますが、ゴルフ用の手袋も生産しています。
しかし、ここ数年はゴルフ業界全体の低迷によりほとんど生産していませんね。
商品は特に高校生向けやジュニア用が人気がありますので、多く受注しています。
商品の9割は日本に輸出、残りの1割は韓国・中国・その他アジアに輸出しています。

記者:現在何名のスタッフがいますか?
石川氏:現在220人のスタッフが働いており、9割5分が女性です。
日本人は私1人です。

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記者:会社の制度で面白いものはありますか?
石川氏:会社の福利厚生の中に「子供の塾代補助」があります。年に1度、成績優秀な子供を持った従業員に贈られるのですが、ベトナム人スタッフに好評です。
ベトナムは学歴社会になりつつあるので、殆どのスタッフの子供が学校だけではなく、塾に通っています。

記者:石川さんの一日の仕事の流れを教えてください。
石川氏:日にもよりますが 7:30出社、16:30退社です。
私の業務は主にパソコン業務や事務処理ですが、何か起きた時は最終裁判官のように判断が求められます。
生産、品質についての確認や相談から、従業員の駐輪場での自転車の停め方まで。笑
基本的に工場業務については、ベトナム人工場長を筆頭に管理者を置いているので、私がいなくても回るようにしています。

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記者:ベトナムで大変なことは何ですか?
石川氏:仕事においてはミスをする部分などは何処の国も一緒なので、特にこれと言って大変なことはありません。
弊社は直営工場がフィリピンに、協力工場がカンボジアやインドネシア、中国などにありますが、私はベトナム人が一番製造業に向いていると感じています。
勿論個人差はありますが、ベトナム人はコツコツやれる人が多く、目上の人を尊敬し、きちんと指導をすれば忠実に仕事を行える人が多いです。
私自身で大変な事は、スタッフとの距離間の取り方です。
風通しのいい企業でありたいですが、近過ぎても良くないので。
あとは自分が割と適当な性格なのに、スタッフにはちゃんとした事を言わなければならないのが大変です。笑
プライベートでは、現在家族5人でダナン生活をしており、もうすぐ長女も小学校へあがるので、学費が本当に大変ですね・・泣笑

記者:次のビジョンは何ですか?
石川氏:ベトナムに手袋製作の技術を伝え、将来的に「メイドインジャパン」を復活させたいです。
ちょっと逆説的な表現ですが、現在、手袋製作の技術は日本では衰退してきているので、ベトナム人がリーダーとなり、いずれ日本人を指導できるような人材を育てたいです。
縫製業界は大量生産で安く市場に出す、が今の時代です。
いいものでも安くないと売れない、というのは技術が海外に流れてしまっているからだと思います。
このままでは日本が何にも無い国になってしまい、いつか縫製・手袋業界はなくなってしまうかもしれない・・大げさかも知れませんが、それを防ぐ為にも、日本の技術を学んだベトナム人リーダーを育てていきたいです。
また個人的には、自分の人生の最終着地点は沖縄がいいな、とぼんやり思っています。
形はわからないけれど、手袋産業で実現できたら、と思いますね。

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記者:ベトナム進出を検討されている方へのアドバイスはありますか?
石川氏:進出や移住を検討されている方は、乾季と雨季の両方を見た方がいいです。
もし可能なら年に4、5回は来ないと、その土地の本来の姿は見られないので・・。
来る回数を重ねて、自分が嫌だ、と感じる部分が多い方は向いていないと思います。
また、来たばかりの頃はベトナム人に任せなきゃならない部分も多いと思いますが、自分でできることはなるべくすることです(今の60代のおじさんたちは、それができるから尊敬しています)。
ベトナム人に任せっきりにせず、身の回りのことは全てできるくらい現地に溶け込むべきだと私は思います。
ダナンは住むにはとてもいい環境だと思いますよ!

記者:ありがとうございました。
奥様ともダナンで出会い、現在は3人のお子様のパパでもある石川さん。
「自分は適当な性格だけど、妻がしっかりしているのでバランスよく生活ができている」と仰っていました!
素敵なご夫婦ですね!

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■LES GANTS VIETNAM

住所:495 Nguyen Luong Bang St., Lien Chieu Dist., Da Nang
電話番語:+84-(0)23-6373-1584

http://www.lesgants.co.jp/

この記事を書いた人(著者情報)

寺内真実

1年ホーチミン、8年以上ダナン在住。
中央大学卒業後は金融系(FP2級)、医療系の会社に勤務。
「暑い国に住みたい」と勢いで渡越し、現地の日系旅行会社を経て、現在は現地サービス業とライター業をしている。
写真は生後1週間で保護した愛猫“大福”と。
著書▼
「癒しのビーチと古都散歩ダナン&ホイアンへ」イカロス出版
※電子版はこちら
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