2. 本格フレンチが食べられるホーカー
タンジョンパガーにある高級HDB(公営住宅)の1階に入っているホーカー「Essen」。
通常ホーカーは屋外にありますが、このホーカー はクーラーの効いた屋内にあるため暑い日でも快適に過ごせます。
色んなお店が入っていますが、最も有名なのは、手ごろな価格で、本格フレンチが食べられる「Garcon」
メニューはこんな感じ。
メニューには載っていませんが、フォアグラが$20くらいで食べられるとあって大人気!
そして、ホーカーで使用される食器といえばプラスチック製のチープなものが当たり前ですが、ここではガラス製の食器を使用。
自家製レモネードはこんなオシャレなグラスに入れられて出てきます。
味も雰囲気もレストランに見劣りしない高級ホーカーです。
新しいスタイルのホーカーがオープンしている理由
なぜ、このような新しいタイプのホーカーが続々とオープンしているのでしょうか?
その理由として、「ホーカー離れ」をしている若者を呼び戻す、という事が挙げられます。
シンガポールにはスタイリッシュなカフェやレストランが続々とオープンしており、ホーカーで食事をする若者の数は減ってきています。
彼らを呼び戻すために、キレイでスタイリッシュなホーカーがオープンしていると考えられます。
ホーカー改革をしているのは若い店主
そして、ホーカーのイメージ改革を率先して行っているのは若い店主です。
ビブグルマンに掲載されたシンガポール風ラーメンを提供する「The Noodle Story」や、
本格ビーフシチューを提供する「Lad & Dad」
など、有名ホーカーの店主は従来のホーカー店主と比較すると、とても若いです。
なぜ、レストラン並みの料理を提供する店主が、ホーカーにお店を出すのか?
その理由は不動産価格の高騰です。
家賃が高いことで有名なシンガポールですが、それは住宅だけでなく、店舗の賃料も同じです。
先ほど紹介した、高級HBDの下にお店を構えている「Essen」。
公団であるHBDの下ならば、賃料を低く抑えることができます。
シンガポールに新しく自分のレストランをオープンしようとしても、開店資金、毎月支払う賃料、そして高い人件費と、多額の費用がかかってしまいます。
有名店にならないと黒字にすることは厳しく、オープンから時間をかけずに撤退する飲食店も少なくありません。
その点、ホーカーならば、セルフサービスなのでホールスタッフを雇う必要はないし、賃料も安いです。
このような理由から、若い店主が敢えてホーカーにお店を出店しているのです。
事実、ホーカーで人気を得たお店が、レストランに形態を移した事例もあります。
ホーカーから世界に羽ばたくお店が出てくる日も遠くはないかもしれません。
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