記者:立地はどのように選びましたか?
山田氏:比較しながらそれぞれの敷地状況を把握するために、ホーチミン市内でも特色が異なる3つのエリアを選びました。
1. Ham Nghi—観光エリアでもある一区中心街のド真ん中のエリア。
2. Thao Dien—外国人が数多く住むファッショナブルな郊外エリア。
3. Binh Thanhー上記二つのメインエリアのちょうど間にあって、比較的家賃も安く、アクセスも良好なエリア。
このうちHam Nghiのプロジェクトはストップしていますが、他の二つはゲストハウスとしてすでに運用が始まっています。
記者:どのようなお客様がいらっしゃいますか?
山田氏:弊社には、物件のオーナーと宿泊者であるゲストの2種類のクライアントがいます。
オーナーは不動産を所有しているが、運用とデザインに悩みを抱えるベトナム人です。
彼らにわれわれのデザインと運用方法を提示し、共同で部屋の改修および運営を行います。
物件の所有権はオーナーのままですが、施工後の運営管理はわれわれです。
ゲストに関しては、それぞれの物件で明確に客層が別れているのが面白いです。
Binh Thanhの物件は中心街へのアクセスが良く比較的安価で宿泊できることから、海外のバックパッカー、または他の都市から来たベトナム人の若者が多いです。
こちらはほとんどリノベーションをせず、照明と植栽をアレンジして即運用を始めました。
素人の僕が宿泊施設のノウハウを得るために、実験的にスタートさせたからです。
Thao Dienの物件では欧州やオーストラリア、日本などさまざまな国からご予約をいただいています。
中心街へのアクセスが少々不便なため、ほぼ全員が仕事目的で来越しており、1〜3週間以上滞在することが多いです。
こちらの物件はオープンするに当たり、オーナーに家具の再設計や壁の塗り直しを提案し、内装を全面的にリノベーションしました。
そのため、デザインを好んでご予約をいただく方が多く、最近はインスタグラムなどのSNSを通じて連絡をいただくことも増えてきました。
といっても、この物件の運用が始まったのはつい最近のことなので、まだまだこれからといったところです。
記者:次のビジョンは何ですか?
山田氏:自社の設計した物件の数を市内にもっと増やしたいです。
それぞれの物件は大きくある必要はありません。
中〜小規模のモノが都市の中に散らばっていて、それぞれがその場所の魅力をすくい取ったような、熱帯らしい魅力的な宿泊施設になっていればいいと思っています。
マンションのような巨大開発を否定はしませんが、白くて清潔な部屋ではなく、もっとこの場所ならではのデザインに住みたい人もいるのではないでしょうか。
ベトナムを訪れた人、住む場所を探している人にもっと選択肢を増やしてあげたいです。
記者:これからベトナム進出を検討されている方へのアドバイスはありますか?
山田氏:ベトナムで学んだことは、”始める前にいろいろなことを想定しても、ほとんど意味がない”ということです。
どんなに一生懸命図面を描いても、現場に行くと、そこには職人の思う“より良い”デザインが勝手に採用されたりしています。
一瞬こちらは青ざめますが、すぐにその場で修正を指示したり、時には設計自体をまるごと変更したりしなければなりません。
予測するのはほとんど不可能です。
まずはこの場所に来て、そして青ざめるような経験をして、その度に軌道修正をしながら物事を進めるのがコツじゃないかな、と思います。
記者:ありがとうございました。
Binh Thanh、Thao Dienのどちらの物件も、スタイリッシュなデザイナーズマンションといったテイストで、リゾートのようなリラックスできる空間になっています。
短期・長期に限らず、宿泊したくなります。
現在、物件を所有しているベトナム人の方、ベトナムで物件を運用したい日本人の方を募集中とのことです。
ご興味をお持ちの方はぜひ、一報を。
■企業詳細
会社名 : anettai
プロジェクト名 : anettai apartment
メール : yamadatakahito2002@gmail.com
電話:077 202 1001
Instagram : @anettai_apartment
Facebook : https://www.facebook.com/anettai/
実績:https://issuu.com/yamadatakahito/docs/190322
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