インドネシアの人口や国土面積、名目GDP(国内総生産)などは、ASEANの中でも圧倒的な規模を誇るとともに、所得の上昇を背景に消費市場としても、その存在感が高まっています。
中間所得層が拡大し、イオンや丸亀製麺、吉野家などの日系小売り企業の進出が相次いでいる状況です。
実際に現地のオペレーションを担うべく、同国に駐在する日本人も多く、そこで活用したいのが高金利の定期預金サービスです。
今回は、効率的な資産形成を実践することが期待できるインドネシアの高金利定期預金について解説します。
始めに、インドネシアで銀行口座を開設するメリットとしては、
①多額の現金の持ち歩き不要
②ATMやインターネットバンキングの活用
③定期預金を活用した高金利で効率的な資産形成
などが挙げられます。
①に関しては、「沸騰するASEAN~インドネシア・ジャカルタのおすすめ両替所」でお伝えした通り、日本円からインドネシアルピアへ両替すると、一番大きな紙幣であっても800円程度にしかならず、場合によっては大量の紙幣を受け取ることになります。
そのため、銀行口座を保有し、多額の現金を持ち歩かないようにする一方で、両替は防犯上必要最低限に抑えた方が良いでしょう。
また、②とも関連しますが、銀行口座を保有することで、ATMやインターネットバンキングを活用して、公共料金の支払いを始めとする決済や送金などの銀行サービス機能を利用することができます。
インドネシアにおけるオンライン決済方法のうち、最も高い割合を占めるのが銀行ATMを活用した支払いです(*1)。
これに加えて銀行系の電子マネーや交通系決済サービス、オンライン配車サービスなどを手掛ける「ゴジェック(Go-Jek)」などのモバイル決済アプリを、状況に応じて使い分けることで消費者の利便性が大きく改善すると見込まれます。
③が本稿のメインテーマです。
インドネシアでは日本はもちろん、シンガポールやタイなど他のASEAN諸国と比較しても相対的に高い金利が付与された定期預金を組むことができます。
そのため、同額の資金を用いたとしても、より効率的な資産形成を実践することが期待できるでしょう。
インドネシアの代表的な金融機関としては、国営銀行であるマンディリ銀行(Bank Mandiri)やバンク・ラクヤット・インドネシア(Bank Rakyat Indonesia:BRI)、バンク・ネガラ・インドネシア(Bank Negara Indonesia:BNI)に加え、民間銀行のセントラルアジア銀行(Bank Central Asia:BCA)などが挙げられます。
このうち、日本でいうゆうちょ銀行のように全国津々浦々に支店ネットワーク網を張り巡らせているBRIを例にとり、1億ルピア(約70万円)を3ヶ月定期に預けた場合、定期預金金利は5.5%が提示されます(*2)。
ただし、インドネシアでは定期預金に20%の税金が課せられますので、実際には税金分を差し引かれた金額が口座に入金されることになります(*3)。
運用益が非課税となる資産運用に関しては、「沸騰するASEAN~投資家フレンドリーなマレーシアでコツコツ資産形成!(前編)」をご参照ください。
なお、BRIの場合5.5%の金利が付与されるとの例を挙げましたが、他の銀行も含めその金利が付与されるための条件(例えば、預金期間は3ヶ月更新など)を事前に確認するようにしましょう。
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