彼女は自宅の5㎡のキッチンで「SUSHI」ビジネスを始めました。
ネイリストの顧客たちは、仕事を失った彼女を応援しようと「SUSHI」を注文し、その魅力をSNSにアップしました。
出典 : Mimi Qiu Reyes
「インスタ映え」すると、「SUSHI」にオーダーが殺到。
大量の注文メッセージを処理しきれず、すぐに注文専用のサイトを立ち上げ体制を整えました。
わずか数日後には、5㎡のキッチンで1日に150個の「SUSHI」を作るように。
そして初投稿から1ヶ月後、「The Original Baked California Roll」を正式に企業登録し、ネイルサロンと同じビルに移転。
驚くべき短期間で急成長を遂げました。
現在は6人で24時間稼働し、1日600個以上の「SUSHI」を生産しています。
彼女の成功に触発され、「SUSHI」ビジネスを始める人たちが続々と参入。
「SUSHI BAKE(焼き寿司)」は着実にフィリピンに広がっています。
出典 : THE ORIGINAL BAKED CALIFORNIA ROLL
一方、初投稿から9ヶ月経過した現状では、すでに「SUSHI BAKE」は飽和状態にあるという声も聞くようになりました。
しかし私は、フィリピンでは「SUSHI」が一過性のブームではなくムーブメントになっていくのではないかと思っています。
理由は、今ブームが起きているのはマニラ首都圏であり、フィリピン第2の都市のセブ市ですら、出店数は数店しかありません。
これまで「すし」は、日本人が経営する店で提供されてきましたが、新しい「SUSHI」は調理も・広めていくのもフィリピンの人々です。
当然、価格設定もマーケティングも異なるため、これまでとは違うターゲット層に拡がっていく可能性が充分あると思います。
それに、新しい「SUSHI」はフィリピンの人々のライフスタイルに合っていると思います。
フィリピン人は、本当にお米をよく食べるからです。
同じお米を主食とする日本人の私が驚くほどです。
そして、家族をとても大切にするので、みんなでシェアしながら楽しく食べられるというアトラクション的な要素は、きっと受け入れられると思います。
今回のパンデミックをきっかけに、フィリピンで健康志向が高まり、和食への注目度が上がっているのも追い風となっています。
フィリピンの新しい「SUSHI」は、和食が世界に広がっていく新しい可能性を示しました。
「SUSHI」をきっかけとして、フィリピン風にアレンジされた新しい和食ムーブメントが巻き起こることを期待しています。
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