日本のアニメが世界でも高い評価、そして認知度を得ていることを日本人なら誰しもが耳にしたことがあるはずだ。
親日家の比率が世界で最も多い部類に入ると言われているここベトナムも例に漏れず日本のアニメが広く愛されている。
今回は、そんなベトナムで開催された大型のアニメフェスに参加してきた。
ホーチミン市内最大のアニメイベントと聞いて来たものの、会場は殊の外こぢんまりとした印象が強い。
広さで言えば、学校の体育館を少し広めた程度といった所だ。
しかし、会場内はその外観とは裏腹に、多くのオタクたちで大きな賑わいを見せていた。
特に目についたのがコスプレイヤーの姿だ。
日本の様にグッズや道具が普及していないベトナムでこれだけの衣装や道具を自作するのだから、彼らの情熱には目を見張る物がある。
特に彼は全身全て自作というのだから恐ろしい。
しかも、帰りもこの姿で帰宅するというのだから驚きだ。
また、会場内には所狭しとアニメグッズの露天が立ち並んでいるのも非常に興味深かった。
こちらのシャツは1枚10万ドン(500円ほど)。
今回、写真に収めることはできなかったが、アニメ系の衣服の中で最も人気が高いのは、露天商の主人いわく「パーカー」だという。
日差しが強いホーチミン市では、女性が日焼けを嫌ってパーカーを着る文化が存在する。
時たま、バイク渋滞の風景に混じってアニメのパーカーを着ているライダーを見かけるのは偶然のことではないようだ。
こちらのマンガは中古品が多かった。値段は概ね2万ドン(100円程度)と安めの設定だ。
ちなみに、こんなところにもマンガが売っている。
店主に聞くと、意外や意外に画集の売れ筋が良いという。
インターネットが普及した昨今、無料で閲覧できるマンガではなく、コレクターズアイテムとしての要素が強い画集のほうがもしかしたらオタクには受けが良いのかもしれない。
また、ベトナムではよくあることなのだが、この手のイベントには決まってなぜ参加を決意したのかイマイチわからない店も出店してくる。
多くのアニメグッズ店に人だかりができる中、誰も人が寄り付かないこちらの店はある意味で際立った存在感を醸し出していた。
ベトナムの日本語学習者の数は年々増加傾向にあり、その増加率も世界屈指と言われている。
今回のイベントに参加をして一番驚いたことといえば、コスプレをしているベトナム人の多くが日本語で私に話しかけてきたということだ。
アニメが好きで日本語を勉強するのか、それとも日本語が好きでアニメを見るのか、その真意はわかりかねるが、少なからず影響を与えていることは確かなようだった。
アニメが世界における日本のプレゼンスを底上げしている以上、アニメに対して私達も敬意を評さなければならない。
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